独り言   10月31日 | はなのブログ

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                白河夜船   31

        子供の時、ぼくは泳ぎは吉野川で覚えた。泳

       げるようになったのはたしか小学4、5年生のこ

       ろだった。夏休みはほぼ毎日朝から夕方まで泳

       いでいた。昼食はどうしていたのだろう。記憶が

       ない。だがなんどか近くのスイカ畑から失敬した

       記憶がある。いいスイカは出荷してるのでクズ

       だったが、美味かった。冷やして食べる気持ち

       のゆとりがなかったので生温かかったけれど、

       悪いことをするスリルと冒険心に大人に近づい

       た気分だった。

        食べるあてもないのにフナを突いて遊んだ。

       じゃかごと言う、石を針金で編んだ隙間に水中

       メガネで覗くと大きなフナがふらふらと漂ってい

       る、それを銛でつくのだ。刺さった瞬間の手ごた

       えがたまらない感触である。

        夏休みも終わりに近づき、しだいに川で遊ぶ

       子供たちもへり、何人かの高学年の不良の遊

       び場になる。ついこの間の喧騒はどこえやらで、

       変声期をむかえた男の子たちの女性徒の噂話

       にはながさく。美知子や妙子はいまやいずこ。

       少年たちの夢は入道雲の彼方に消ゆる。