独り言   10月17日 | はなのブログ

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                白河夜船   17

       ぼくには文体がない。これは信じていいことなん

      だよ。だって向日葵があんなに見事に咲いている

      なんて不思議じゃないか。言葉の綾を使用するま

      でもなく、そういう得体のしれない事由のために判

      断を休ませてはいけないという位の官僚的規範は

      ぼくにもある。

       つまりぼくはこう言いたいのだ。ぼくには文体が

      ない、と。ないがゆえにある時は、酔っぱらった野

      坂昭如、ある時は、空腹に顔がゆがむ山口瞳、ま

      たある時は、耄碌した内田百間、さらにある時

      はへろへろの永井荷風をきどって書いてるだけ

      でみんな似非であります。ぼくなんかなんにもな

      い。すっからかんであります。

       こうして自分を公にさらすということは恥じおおい

      ことです。素面ではとてもやれません。怖いことで

      もあり、たまらないことでもあり、やるせないことで

      もありの、神をも恐れぬ罪深きしわざだとおもいま

      す。それなるがゆえに他人の文体に仮託いたしま

      して、生意気なパーソナリチーを演じてきたわけで

      ございます。神の御加護を。アーメン