独り言  7月14日 | はなのブログ

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          ふらふらの記  4

    戸を左に引くと、

    「おるでー」

    Tが言った。

    「はあーい」

    と、50すぎの女が顔をだした。

    「まっちょったんでよ。さあさあはよ上がって」

    女は笑みを浮かべてぼくらを促し、ぬいだ靴をそろえている。

    [---------]

    [ええ娘ばっかりでよー」

    と、手をすりあわせ、女はぼくたちをべっべっの部屋にあんないした。

    「ちょっと、待ってな」

    と、浪速千恵子のような笑顔をのこして、戸をしめる。

    部屋は六畳で、豆電球がともるだけで薄暗く、安物の布団が敷かれている。

    布団は青色で白い渦が多数巻いている、その渦を見ていたら急に胸がむか

   むかしてきて吐き気がした。どうやらさっき飲んだビールが効いてきたもよう、な

   んでこんな時に、暑く喉もかわいていたので油断したのだ。女どころじゃない、

   吐きそうなのだ。我慢できない。嘔吐の波がくりかえし、いまにも胃から吹き上

   げそうなのだ。

    そこえ戸が開き、若い女がはいってきた。

    「おまたせ、まってもうてごめんな」

    と、女はまののびた口調で言う。

    「便所、便所どこですか?吐きそうなんです。便所、便所をーー」

    女も吃驚したが、それでもすぐに便所に案内してくれた。

    どうにか間に合い、ゲーゲーと胃のなかのものをすべて吐き出してしまった。