【使用環境】
NW-A918に直挿し。自宅(室内)で試聴。
【デザイン】
かなり質素なデザインです。その分、取り扱いしやすいです。ただ、暗い所では左右の判別がしにくいデメリットもあります。
【音質】
非常に高い音域と非常に低い音域は出ず、それ以外の音域はフラットで、ドライな音。解像度は比較的高く、音場や音の分離具合はイマイチと感じました。音楽を聴くこと以外にも、動画やラジオの聴き取りに使用しても良い具合でした。
同じくフラットな音質のHP-CN40Aよりフラットな音質だと思っています。XBA-10が真っ平らだとすると、CN40Aは音の抜け具合も考慮された低音寄りの周波数特性になっている印象です。
【フィット感】
良いと言えば良いですし、微妙と言えば微妙です。そもそも耳にフィットしている感じはありません。耳穴に円柱状のものが刺さっている状態になるため、コードが引っ張られるような形で使用すると気になるかもしれません。
【タッチノイズ】
コードも本体も軽いので、タッチノイズが気になりやすいです。
【外音遮断性】
比較的高いです。SHUREのソフトフレックス・イヤパッドと同等の遮音性はあります。SHUREのそれより鼓膜の圧迫感は感じられないため、SE112より高評価です。ただ、ウレタン製のイヤーピースを付けると、流石にSHUREの方が良いです。
【音漏れ防止】
無評価
【携帯性】
サイズが小さく、凄く軽いので、携帯性は良好です。
【総評】
非常に良いイヤホンだと思います。ただ、癖が無いように見えても音質やフィット感がそれはそれで特徴的なので、好き嫌いは分かれそうです。個人的には、尖った性質を持っていると考えています。「コスパ」「若干かまぼこ気味なフラット」「ドライな音」「解像度が高め」、この4つの要素を欲している人に向いていますね。
【ちなみに】
このイヤホンはBA型ドライバー、種類的にはフルレンジを1つだけ積んでいます。このBAはSONYが独自に開発したものだそうです。
私は元々このイヤホンを好きではありませんでした。購入して直ぐに手放したXBA-C10と同じくらいの評価で、暫く興味を持っていませんでした。ただ、今はATH-IM50、SE112、XBA-H1と同じくらい好きなイヤホンです。
所謂"耳エイジング"の影響か、低音に飽きたのか、好きな音の傾向を掴めてきたのか。理由は分かりません。ただ、1つ言えることは、以前より情報量の多い音が好きになり、分かりやすく好みがBA型やモニター系の音に寄っていることは影響しています。また、色んなイヤホンの音を通して、より正確に低音を捉えることができるようになったのかもしれません。