経過報告 変身中
2017 0406 ヨコハマ 晴れ
昨晩から接着を促進させるためにヒーターで硬化させていたヘッドの接ぎ木は24時間で加工できる状態になりましたので、いよいよヘッドトップ面の傾斜加工を早朝からスタートさせ、一気に進めました。
とはいえ、一発勝負的な作業ですのでリラックスしながらも緊張感を保って作業を進めました。やはり手強い作業です。
まあ、こうした独自のスロープヘッド化の作業は50本以上こなしてますから経験がものを言います。無事に生地仕上げ完了。
ネック裏のナットの反対側にあたる部分(ネックグリップからヘッド裏面の繋ぎ部分)にはアゴ出し加工をしてあります。オールドフェンダーのベースはこの部分を丸くラウンド形状で繋げてるために強度が低くヘッドがめくり上がる原因となっているためにアゴ形状を与えて対張力の強度を高めてありますので、もう安心。このアゴ出し形状の有る無しで強度は大違いなんです。
これでこのネックもスロープヘッド構造に変身です。もう二度とヘッドがめくり上がることは無いでしょう。音の腰もサスティーンも向上し、テンションピン無しで各弦はバランス出来ます。
また、今回はスロープヘッド化作業でしたが、仮にヘッドのめくれだけを修正してオリジナルのフラットヘッドに戻す作業も可能です。今回の作業手法で元のフラットヘッドに修復可能です。全国のリペアーマンの方々もこの作業は是非マスターして欲しいですね。
高い値段が付くオールド・フェンダーのベースにはこうしたヘッドのめくり上がりでデッドな鳴りしか出来ない個体がたくさん有りますからね。
今日は5時間緊張感を保ち続けての連続作業でしたから、これ以上無理して進めることは避けます。明日からはペグ穴加工です。