衝撃画像につき心臓の弱い方はご注意を
2017 0405 ヨコハマ 快晴
今日はHさんのプレベネックの続き。衝撃画像ですのでご注意を!
(^◇^)
昨日このフラットヘッド構造特有のヘッドのめくれ上がりの問題点についてお話し致しました。今日はまず、その大きく変形してしまったヘッドトップ面の水平出し加工からがスタートです。
こうした変形済みのスロープヘッド化作業の流れは、まず一旦トップ面の水平精度を出してから、その平面と平行に裏面も平面精度を出してあげます。
この個体は狂いが大きいために修正後に残ったのはたったこれだけ。それだけ狂いが大きかったということです。
*ヘッド裏面にイタヤ楓を接ぐところまでの写真を順に添付してます。
ペラペラの薄さになったヘッドの裏面に上質なイタヤ楓を厚めに接着。
新たに裏面に木を接いだら、これ以降の作業の流れはスロープヘッド設定での傾斜角度でまずトップ面を傾斜加工し、その傾斜面に平行になるように裏面も切削加工を行い、その次がヘッド形状加工〜グリップ面までの繋ぎ加工、そしてペグ穴加工を済ませてから全体の生地仕上げ、そして最後に塗装処理となります。
早い話、元のネックヘッドの状態によっては、スロープヘッドの傾斜加工の前に、一旦フラットヘッドとしての水平出しを行ってから木を接いで、それからやっと通常のスロープヘッド加工が行えるという2段階の加工処理が必要となるということです、だから工賃が割り増しになってしまうんです。
文面ではこうなりますが、それを実際に行うのは決して楽な作業ではありません。はっきり言って最初からネック作る方が楽なくらいですから。
今後は接着が硬化してから次の加工工程に移行していきます。
PS:
先日仕上げたMさんのTOKAI製335モデルが無事にご本人に届いたようで、先ほどメールを頂戴いいたしました。生まれ変わった335を非常に満足された様子で t.m.p に依頼して本当に良かった、と感謝のお言葉を頂きました。
こちらこそ、ご依頼頂き ありがとうございました。
生まれ変わった愛器で末長くお楽しみ下さいね。