試奏品 準備完了 | tmpブログ

試奏品 準備完了

2017  0201  ヨコハマ 晴れ
 
時々、t.m.p のチューンナップ品の試奏希望の方から連絡を頂戴するのですが、タイミングによりましては殆どエレキ系もアコギ系も試奏品が無い場合があり、せっかく連絡下さったのに申し訳ないな〜と言うことがこれまでに幾度もありました。
 
そんなことで、今日は張り切って元が95年製のCSテレキャスターとヤマハの1986年製LL-5Dの2本を完成させました。さすがに2本仕上げるのは疲れました。
単に製品として問題なく販売できる状態にするだけの作業でしたら何のことはないのですが、最終的なサウンドの落とし所にドロップさせるのはキャリアを積んでいても難しいものです。今回は無事に着地出来ましたので満足しています。
 
ヤマハのLL-5Dはトップがエゾマツの単板仕様の個体ですので音が厚く粘り強い鳴りを示しています。分かり易く言えば、マーティンのD-28 のサウンドを太くした鳴り、ですね。ローの厚さが全体のサウンドを豊かにしていますので、実に大らかに朗々した鳴りです。012 ゲージを張っていますが、通常のアコギよりベンドが掛け易いのも魅力ですね。ストロークでもソロでもこの設定ならではのサウンドです。
ペグもダイキャスト製としては軽量のタイプに変更済みです。
これを販売するとしたら本体入手価格+チューンナップ工賃で税別¥168.000 ですね。
 
テレキャスターの方は、95年製と20年以上も前の作りでだいぶ木部に暴れが出ていましたので注意深く設定変更作業を行いました。
例えば、これもオールドではよく見かける症状ですが、ネックだけではなくて、ボディもソリを生じるんです。皆さんからすると「ボディも反るの?」って思われれるかもしれませんが、反る個体は反ります。その場合、ボディの裏面に向けて反ることはなく、必ず弦の張力負荷が掛かる表面に反りが出ます。
このテレキャスターのボディも逆への字状態でしたね。
 
ですから、仮にネックポケットを水平に加工して、そこにネックを水平に仕込んだとしても、その延長上にあるブリッジ部分がボディが反っていることで水平延長上よりも高い位置にブリッジはあるわけですから、そのままネックを仕込んではダメなんです。どういった状態にあるかを把握して、その状態に応じて全体を設定対応する必要があるのです。
なんか俺のこのギター、オールドなのに鳴らないんだよね〜、って原因のひとつがコレになってるかもしれませんね。でも設定変更すれば問題なく鳴りまくりの楽器に生まれ変わらせることは可能ですからね。いつでもご相談ください。
 
このテレキャスターはもうバッチリ生まれ変わってますからね。これぞテレキャスターサウンド!と言うお手本みたいな個体です。とりあえずアーニーの010~046ゲージを張ってますが、これが010ゲージ?ってくらい太く味わい深〜い表現力が魅力です。2連ポットを使用して LCV回路付きです。税別¥238.000( HC付き)
 
 
と言うわけで、テレキャスターの試奏希望のYさんや、0さんも早めに試奏に来てくださいね〜 試奏した方に「コレ売って下さい!」って頼まれるとね〜お譲りしたくなっちゃいますからね〜 試奏希望の方はお早めに。