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ならではの仕事

2016 1127  ヨコハマ 雨

 

日付が変わる直前ですが、先ほどまでずっと作業を続けて終了したばかりです。

フェンダー・キングマンのスロープヘッド角の変更作業です。

あとは塗装の硬化を待って仕上げるだけです。

 

非常に手間がかかる作業ですので0.5度の角度変更をするしないは多少迷いましたが、やるならベストの設定で皆さんにこの設定ならではのアコギの鳴りをお弾かせしたかったので休み返上してぶっ通しで作業を行っていました。

 

たかが0.5度でそんなに違うの?って思われるでしょうね。その違いとは写真で例えればピントがバッチリ合ったのと少しフォーカスがボケてるのの違いです。

 

既にアコギで6連ペグ設定の楽器は存在しますが、単なるアングルヘッド(ナットの下から真っ直ぐに角度設定されたギブソン系に見られるヘッド構造)が殆どであり、t.m.pのスロープヘッド設定(ナットの上部から指板面とヘッド面が段差構造にあり、そこからヘッド角設定がなされた構造)と同じ設定値の楽器は過去にも現在にも存在しませんので、この設定での開放感のある響きとストローク感や、ベンド感は他の楽器では得ることが出来ない為に、あくまで t.m.p 設定での楽器を弾いていただかなければいけないので、自腹切ってでもやるしかないのです。

 

そうまでしてもこの設定でのアコースティックギターの響きや鳴り方は唯一無二の魅力を備えているんです。あとは実際に弾いて頂くのみです。

「あ〜、マツシタはこのサウンドの世界観を紹介したかったんだ」と、皆さんにご理解いただけたら幸いです。

 

ついでに、孫二人の七五三のお祝いにスピーカーと写真のヤマハFG−Jrのチューンした楽器をプレゼントすることにしました。

小さなFGですが、大人でもちゃんと弾けるサイズではあります。しかし残念ながらこの個体だけかもしれませんが、ブリッジ台座位置がスケール設定からすると、2ミリヘッド寄りに取り付けられており、オクターブが全く合わないのです。

そこで今回はサドル位置変更で対応するために、元のサドル溝を埋め木して、ズラした位置に再加工して対処しました。その上でフレットやナット、サドルをCF加工設定で仕上げ、ブリッジ台座自体も段差加工を加えて、プロであっても楽しめるレベルの個体に作り変えてあります。(アコギの011〜ゲージ使用)

 

全体的には元はフレットの仕上げもヤスリ目が残っている状態でしたので、そのままではオモチャ感は拭えない製品でしたが、ちゃんと手を加えることで大人でも十分に楽しめるギターにチューンすることは可能です。

孫たちがこれでギターを弾き出すきっかけになれば嬉しいと思っています。