終了報告 大阪の I さん
1209 ヨコハマ 晴れ
穏やかな日です。
本日はギブソンのLP-Stdの最終仕上げです。そして問題無く完成。
でもチューンナップ作業は修理作業とひとつ大きく異なる意味合いが含まれる作業です。
問題の有る箇所だけに修復を加えるのが修理作業なので、サウンドのクオリティに関しては責任を負う必要はありません。指示された場所の修理作業ですからね。
対してチューンナップは修理と異なり、作り替える作業です。その前提が元よりクオリティを引上げる作業と言う事です。世界的に見てもリペアーマンと自らを称する人は数多くいます。
しかし彼らはあくまで修理屋さんですから、その楽器が根本的に抱える問題を解消してはくれません。それは修理と別な次元の作業だからです。
分かり易く車に例えて言えば、一般の車の整備は一般の車の整備工場で行なえますが、でもそこでレーシングカーを製作したり、高性能なチューンナップを施したり出来るかと言えば、専門外ってことになるのと同じです。
一般整備工場では通常の整備レベルの作業が行えれば問題は無いわけですが、ハイグレードなカスタマイズを行い、その期待に応えられる仕事は出来ないわけですね。
楽器の世界ではメーカーさんとて一般整備工場と同じなんです。彼らにハイグレードな楽器に作り替える技術やノウハウは無いのです。だって一般製品を量産する為のシステムだからです。
世の中のユーザーさん、ミュージシャンもその点がどうも理解出来ていない様に感じますね。
老舗ブランドだから、有名だから・・そんなこと音には何の関係もない事です。
それだけの技術とノウハウがあるか無いか、の違いだけです。
例えば、今回のこのギブソンもベストな設定で製造されているのであれば、後で手を加えたら、最初より質は逆に落ちる筈です。それが手を加えて以前より良い結果が出ると言う事は最初の段階でベストな製作が行なわれていないからこそです。
t.m.p が最も重要だと考えて力を入れて来たのが、そのチューンナップです。
製作よりも、修理よりも難しいのがこのチューンナップ作業です。
作業者には設計,製作、修理の3つの素養が要求されます。
楽器が溢れかえっている現代において、的確に手を入れてベストな楽器に生まれ返らせる技術こそが最も重要だと今でも考えております。そして修理とは異なる点、それが出音に責任が生じると言う点です。
皆さんが所有されている楽器に手を加えて以前より確実に良い結果を出さなくてはいけないのです。多くのリペアーマンがこのチューンナップの世界に踏み込む事を躊躇する理由がそこにあります。
「もし気に入らなかったら、一切お金は頂きませんよ」と、依頼を受ける際にこのひと言が依頼者さんに対して言えるかどうか、サラリーマンの方が会社の期待通りの結果が出せなかったら給料は頂きません、と言う姿勢で仕事をし続けるのと同じです。この意味を少しでも理解頂ければ。
ワタシが t.m.p で貫いて来たその姿勢を忘れないで頂けたら幸いに思います。
そしてそれを受け継いで下さる技術屋さんの誕生に期待します。
I さん、このレスポールも既に別物に生まれ変わっています。到着をお楽しみに。
今回もご依頼下さりありがとうございました。
穏やかな日です。
本日はギブソンのLP-Stdの最終仕上げです。そして問題無く完成。
でもチューンナップ作業は修理作業とひとつ大きく異なる意味合いが含まれる作業です。
問題の有る箇所だけに修復を加えるのが修理作業なので、サウンドのクオリティに関しては責任を負う必要はありません。指示された場所の修理作業ですからね。
対してチューンナップは修理と異なり、作り替える作業です。その前提が元よりクオリティを引上げる作業と言う事です。世界的に見てもリペアーマンと自らを称する人は数多くいます。
しかし彼らはあくまで修理屋さんですから、その楽器が根本的に抱える問題を解消してはくれません。それは修理と別な次元の作業だからです。
分かり易く車に例えて言えば、一般の車の整備は一般の車の整備工場で行なえますが、でもそこでレーシングカーを製作したり、高性能なチューンナップを施したり出来るかと言えば、専門外ってことになるのと同じです。
一般整備工場では通常の整備レベルの作業が行えれば問題は無いわけですが、ハイグレードなカスタマイズを行い、その期待に応えられる仕事は出来ないわけですね。
楽器の世界ではメーカーさんとて一般整備工場と同じなんです。彼らにハイグレードな楽器に作り替える技術やノウハウは無いのです。だって一般製品を量産する為のシステムだからです。
世の中のユーザーさん、ミュージシャンもその点がどうも理解出来ていない様に感じますね。
老舗ブランドだから、有名だから・・そんなこと音には何の関係もない事です。
それだけの技術とノウハウがあるか無いか、の違いだけです。
例えば、今回のこのギブソンもベストな設定で製造されているのであれば、後で手を加えたら、最初より質は逆に落ちる筈です。それが手を加えて以前より良い結果が出ると言う事は最初の段階でベストな製作が行なわれていないからこそです。
t.m.p が最も重要だと考えて力を入れて来たのが、そのチューンナップです。
製作よりも、修理よりも難しいのがこのチューンナップ作業です。
作業者には設計,製作、修理の3つの素養が要求されます。
楽器が溢れかえっている現代において、的確に手を入れてベストな楽器に生まれ返らせる技術こそが最も重要だと今でも考えております。そして修理とは異なる点、それが出音に責任が生じると言う点です。
皆さんが所有されている楽器に手を加えて以前より確実に良い結果を出さなくてはいけないのです。多くのリペアーマンがこのチューンナップの世界に踏み込む事を躊躇する理由がそこにあります。
「もし気に入らなかったら、一切お金は頂きませんよ」と、依頼を受ける際にこのひと言が依頼者さんに対して言えるかどうか、サラリーマンの方が会社の期待通りの結果が出せなかったら給料は頂きません、と言う姿勢で仕事をし続けるのと同じです。この意味を少しでも理解頂ければ。
ワタシが t.m.p で貫いて来たその姿勢を忘れないで頂けたら幸いに思います。
そしてそれを受け継いで下さる技術屋さんの誕生に期待します。
I さん、このレスポールも既に別物に生まれ変わっています。到着をお楽しみに。
今回もご依頼下さりありがとうございました。