経過報告 横浜市磯子区のNさん
0213 ヨコハマ 曇り空
今日は日差しが少なくて冷え込みます。塗装が出来ないんですね、この気温では。
そんなワケでしてN さんの CS 製 J-45 のコーティング作業は足踏み状態です。
天気予報では明日明後日とまた雪が降るとの事です。う~ん 困りますねえ。
もう1本のネックは次期製作予定のRetro City-LS 用のネック加工です。
長らく燻煙処理済み/半加工で寝かし続けて来た上質なイタヤカエデでのネックですが、このネックは別設定でヘッドダウン値やペグ穴も加工済みでしたので変更した上での製作となってます。
最近では皆さん010 ゲージにゲージダウする方が増えたものですから、 010 ゲージ設定用に設定変更中なのです。ペグ穴の埋木もその為です。
t.m.p の設定ではフラットヘッド+テンションピン仕様と言うデッドポイントが付きまとうフェンダー系設定ではなく、ナチュラルバランスのスロープヘッド構造が基本でありますので設定自体の変更を行っています。今回はRetoro City/ロングスケールネックとしての設定です。
とは申しましても、元の半加工設定からはヘッドダウン値で1㍉弱,ペグ位置の変更も1㍉にもならない微妙な設定変更です。
そんな微妙な設定の違いで変化するの?って、業界のエンジニアでさえ突っ込んで来そうですが、そう言う方々は設定変更に依るサウンド特製変化の研究をなさった事が無い方々ですね。
例えば、ストラト・サウンドで例えた場合ですと、ペグロケーションでゼロフレットから6弦のペグ穴センターまでの距離が43㍉あったら、もうレスポンスは遅れます。
それでも弦が010ゲージ以上のゲージを張るのならレイドバックしたゆったりしたストロークサウンドであればまだ使えますが、基本的にロックには不向きな特性になります。ロックで使うなら41.5~42㍉が適正です。
またこの距離も指板トップからヘッド面のダウン差によっても異なりますし、ネック材自体の強度の個体差も加味して決定して行きます。
ワタシが音を作り込んで行くというのは実はこうした設定値の違いに依る音の特性変化を利用して最終的に得たい特性に設定して行くのです。
以前から言ってますが、設計上の1㍉をバカにする者は1㍉に泣くのです。
メーカーさんの製品開発会議などに出向きますと、ワタシの指定するこうした細部設定を嘲笑するスタッフさんが過去けっこういらっしゃいましたよ。そんなんで変わるワケが無い、ってね。
そこで「失礼ですが、アナタはご自分だけで設計から全行程製作の経験は何本お有りですか?」と訪ねると、殆どの場合「そりゃ自分一人では製作した事は一度も無いですけど、何か?」みたいなケースが非常に多いんです。正直驚いちゃいますでしょ?
でもそれが現実なんです。ましてや今や生産地は中国、韓国、インドネシアなどですし、しかも製造は全て分業化作業で、生産管理だけ日本人が駐在してるケースが普通なんです。
日本国内には設計から製作までの全行程を1人で出来る人間自体が数える程しか居ないのです。
ワタシはそもそも設計開発試作の専門ですが、あまりにも製作家が少ないんです。
まあ、アマチュアに毛の生えた様な自称製作家は論外での話しですけど。
もう一度原点に帰って本当のハンドメイド製作が国内で実現されるといいですね。
生産は中国、日本は販売するだけ、なんて現状は本来望むところでは無いはずです。
原点回帰してガンバレ 日本のメーカー!

今日は日差しが少なくて冷え込みます。塗装が出来ないんですね、この気温では。
そんなワケでしてN さんの CS 製 J-45 のコーティング作業は足踏み状態です。
天気予報では明日明後日とまた雪が降るとの事です。う~ん 困りますねえ。
もう1本のネックは次期製作予定のRetro City-LS 用のネック加工です。
長らく燻煙処理済み/半加工で寝かし続けて来た上質なイタヤカエデでのネックですが、このネックは別設定でヘッドダウン値やペグ穴も加工済みでしたので変更した上での製作となってます。
最近では皆さん010 ゲージにゲージダウする方が増えたものですから、 010 ゲージ設定用に設定変更中なのです。ペグ穴の埋木もその為です。
t.m.p の設定ではフラットヘッド+テンションピン仕様と言うデッドポイントが付きまとうフェンダー系設定ではなく、ナチュラルバランスのスロープヘッド構造が基本でありますので設定自体の変更を行っています。今回はRetoro City/ロングスケールネックとしての設定です。
とは申しましても、元の半加工設定からはヘッドダウン値で1㍉弱,ペグ位置の変更も1㍉にもならない微妙な設定変更です。
そんな微妙な設定の違いで変化するの?って、業界のエンジニアでさえ突っ込んで来そうですが、そう言う方々は設定変更に依るサウンド特製変化の研究をなさった事が無い方々ですね。
例えば、ストラト・サウンドで例えた場合ですと、ペグロケーションでゼロフレットから6弦のペグ穴センターまでの距離が43㍉あったら、もうレスポンスは遅れます。
それでも弦が010ゲージ以上のゲージを張るのならレイドバックしたゆったりしたストロークサウンドであればまだ使えますが、基本的にロックには不向きな特性になります。ロックで使うなら41.5~42㍉が適正です。
またこの距離も指板トップからヘッド面のダウン差によっても異なりますし、ネック材自体の強度の個体差も加味して決定して行きます。
ワタシが音を作り込んで行くというのは実はこうした設定値の違いに依る音の特性変化を利用して最終的に得たい特性に設定して行くのです。
以前から言ってますが、設計上の1㍉をバカにする者は1㍉に泣くのです。
メーカーさんの製品開発会議などに出向きますと、ワタシの指定するこうした細部設定を嘲笑するスタッフさんが過去けっこういらっしゃいましたよ。そんなんで変わるワケが無い、ってね。
そこで「失礼ですが、アナタはご自分だけで設計から全行程製作の経験は何本お有りですか?」と訪ねると、殆どの場合「そりゃ自分一人では製作した事は一度も無いですけど、何か?」みたいなケースが非常に多いんです。正直驚いちゃいますでしょ?
でもそれが現実なんです。ましてや今や生産地は中国、韓国、インドネシアなどですし、しかも製造は全て分業化作業で、生産管理だけ日本人が駐在してるケースが普通なんです。
日本国内には設計から製作までの全行程を1人で出来る人間自体が数える程しか居ないのです。
ワタシはそもそも設計開発試作の専門ですが、あまりにも製作家が少ないんです。
まあ、アマチュアに毛の生えた様な自称製作家は論外での話しですけど。
もう一度原点に帰って本当のハンドメイド製作が国内で実現されるといいですね。
生産は中国、日本は販売するだけ、なんて現状は本来望むところでは無いはずです。
原点回帰してガンバレ 日本のメーカー!

