取り敢えず完成 | tmpブログ

取り敢えず完成

0127  ヨコハマ 快晴

いい天気です。寒いけどね。

写真は、なかなか特注の2連スチールサドルが上がって来ないので、サンプル試作のブラスの2連サドルで取り敢えず完成させたRetro City-LS です。
このモデルはカッティングマスターと名付けた特殊仕様。

サウンドは音を出す前から分かってはますが、やはりサイコーです。
ギタリストだったら弾く気がモリモリおきるサウンドですから何の問題も無し。

しかし、ひとつだけ問題が。
実はこのギターは友人の女性ギタリストのMちゃんが楽しみに待ってるギターなんですが、昨日の日曜、久々に彼女のライブに招待されたので西麻布のライブハウスに顔を出して現在彼女が使用しているフェンダー・シンラインを見せてもらったのですが・・

弦は細い09ゲージだし、弦高はペッタペタに低く設定されている。しかもリペアーショップで指板Rはオリジナルの180Rからフラットな400R近くにまで変更されている。

どおりで音が抜けてないハズだわ。フェンダー系のロングスケール設定で指板Rをフラットにするとそれだけでサウンドはベタつくドンシャリ化しますからねえ。しかも弦高が異常に低いから余計です。まあ、女子だし彼女も結構な年配ですから握力も無くなって来てるんでしょうね。

本人も「ギターの調子が悪くて音が抜けないのよね」なんて言ってる。09 ゲージはまだしも、このペタペタ弦高で音が抜けるわけ無いし、ダイナミクスも出ないのは当たり前。
弦の振幅が低い弦高で狭く抑えられちゃってるからこれじゃ鳴るわけが無い。

とは言え、あのギターに慣れちゃってる様子だしね。弱ったなあ~
今回は180Rの指板でプロトモデルとして完成させちゃってるので、この指板に低い弦高設定ではチョーキングが出来なくなっちゃうのです。対処方法はフレットを抜いて指板のRを300Rに変更するしか無いのです。
しかもRを平に削った分、指板高が落ちますからその分ネックに接ぎ木して仕込み厚を上げ無くて元の指板高に戻さなくてはならない上に再塗装もしなくちゃいけないので掛かるコストは8万をオーバーする作業。
出来ればそれは避けたいなあ~赤字決定ですからねえ。そうまでして行ってもミッドが薄れ気味になって行きますからね。ミディアムスケールでなら問題は無いのですが、ロングスケールのサウンドがベースの楽器ですからね。

この個体はそのままにして処分販売し、そのコストで新たに最初から作り直すかどうか、悩むところです。