8月ラスト
8/31 ヨコハマ快晴 暑い!
8月も終わりですね~ 早いなあ。
今日はチューンナップ途中だったヤマハのFG のフレット打ちを行っていました。
まずは指板修正から始まってのフレット打ち込み。
写真1が打ち込み後、写真2はフレット擦り合わせ/整形後のショット。
この指板整形作業で重要なのに見過ごされがちな段取りがあります。
それは指板を単に平らにするだけではダメなんだと言う点です。なぜなら指板修正もフレット打ちも弦の張力負荷が架かっていない状態での作業だからです。
要するに重要なのは平らにした指板も実際には弦が張られて張力負荷を受けるので、その分トラスロッドを閉め込んでの調整となります。要は弦を張ったら平らな状態のままじゃ居られないってのが実情ってことです。
ですからフレット打ちの前の指板修正の段階で大事なのは、弦を張った場合に閉め込むであろう状態にロッドを一旦閉め込んでネックを逆ゾリさせて、その状態でラウンド状に指板上面修正を掛けることが非常に重要なんです。
なぜなら、多くの製品が一旦指板面が平らに整った状態であってもロッド閉め込んだとたんに捩じれたり波打ったりする個体が多々あるからなんです。意外と思われる方も多いでしょうが、事実ロッドを閉め込むと、波打つなどのクセのある動き方をするネックの方が多いのです。
ですから必ず一旦ロッドを閉め込んだ状態で暴れクセを出して、その状態で指板上面のクセを無くしてあげることが重要なんです。
その意味でも既にフレットがプレスインされた指板をネックに後貼りする現代の製作法ではこのような理想的な指板修正/フレット打ちが行えないのです。
この際ですからぶっちゃけますと、
下請けさんで指板を作成させる段階で既にフレットをプレスインさせて、その状態で工場に納入させてネックに接着させるという分業製造は既に1970年代から量産メーカーでは普通に行われています。ですから昔からネックトラブルは多いんです。
参考までに申し上げておきますと、楽器製作で最も難しい作業のひとつが、キレイに補正が架けられる様にトラスロッドを仕込む作業なんです。殆どのメーカーさんがこの点で難が出てますね。
結果、ロッドを閉めると波打つネックの方が多い、と言っても過言では無いです。
40年近いキャリアの中で、500本を超える指板修正&リフレットを行って来ていますのでこのデータは身を以て体験したものです。
ちなみにですが、写真の個体もロッドを閉めると波打つ暴れが出ていました。
勿論、フレットを打つ前にキレイに修正済みです。この違いはサウンドに如実に現れます。

8月も終わりですね~ 早いなあ。
今日はチューンナップ途中だったヤマハのFG のフレット打ちを行っていました。
まずは指板修正から始まってのフレット打ち込み。
写真1が打ち込み後、写真2はフレット擦り合わせ/整形後のショット。
この指板整形作業で重要なのに見過ごされがちな段取りがあります。
それは指板を単に平らにするだけではダメなんだと言う点です。なぜなら指板修正もフレット打ちも弦の張力負荷が架かっていない状態での作業だからです。
要するに重要なのは平らにした指板も実際には弦が張られて張力負荷を受けるので、その分トラスロッドを閉め込んでの調整となります。要は弦を張ったら平らな状態のままじゃ居られないってのが実情ってことです。
ですからフレット打ちの前の指板修正の段階で大事なのは、弦を張った場合に閉め込むであろう状態にロッドを一旦閉め込んでネックを逆ゾリさせて、その状態でラウンド状に指板上面修正を掛けることが非常に重要なんです。
なぜなら、多くの製品が一旦指板面が平らに整った状態であってもロッド閉め込んだとたんに捩じれたり波打ったりする個体が多々あるからなんです。意外と思われる方も多いでしょうが、事実ロッドを閉め込むと、波打つなどのクセのある動き方をするネックの方が多いのです。
ですから必ず一旦ロッドを閉め込んだ状態で暴れクセを出して、その状態で指板上面のクセを無くしてあげることが重要なんです。
その意味でも既にフレットがプレスインされた指板をネックに後貼りする現代の製作法ではこのような理想的な指板修正/フレット打ちが行えないのです。
この際ですからぶっちゃけますと、
下請けさんで指板を作成させる段階で既にフレットをプレスインさせて、その状態で工場に納入させてネックに接着させるという分業製造は既に1970年代から量産メーカーでは普通に行われています。ですから昔からネックトラブルは多いんです。
参考までに申し上げておきますと、楽器製作で最も難しい作業のひとつが、キレイに補正が架けられる様にトラスロッドを仕込む作業なんです。殆どのメーカーさんがこの点で難が出てますね。
結果、ロッドを閉めると波打つネックの方が多い、と言っても過言では無いです。
40年近いキャリアの中で、500本を超える指板修正&リフレットを行って来ていますのでこのデータは身を以て体験したものです。
ちなみにですが、写真の個体もロッドを閉めると波打つ暴れが出ていました。
勿論、フレットを打つ前にキレイに修正済みです。この違いはサウンドに如実に現れます。
