心の込め方 | tmpブログ

心の込め方

6/18 ヨコハマ 晴れ。 今日も蒸し暑さ満載

今日も昨日の続きでヤマハのアコギ2本のチューンナップ作業。

ヘッド形状はそのままでペグロケーション変更を行っている個体と、片やヘッド面積から変更した上でのペグ位置リロケーション作業と言う違いがあり、最初の方(写真1)はヘッド外周にセル巻きがある関係もあって、あたらな設定でのペグ穴を配置済み。このままヘッドトップだけブラックに仕上げて行きます。

もう片方は(写真2)ペグ穴設定変更と新たなヘッド形状を与えた段階で、次にヘッドトップに薄いローズウッドをつき板として貼って、そののちに新たな設定位置にペグ穴を配置して生地仕上げしていく段取りです。ですから後者の方が面積拡張、デザイン処理、治具作成、つき板張り作業が追加されている関係で、その他は似た様な作業ながら、5万程は価格が高くなります。

勿論、双方とも新品のゴトー製のペグに変更です。元のオリジナルペグはゴミ箱行き。

最初の写真を見て、大してペグ位置変わってないじゃん、って思った方も結構いらっしゃるんじゃないでしょーかね? でもそれでいいんです。皆さんの多くが素人さんですから。問題無いです。
でも、技術屋さんでそう思った方は、か~なり勉強不足。物理特性の追求がサウンドの追求ですから、たとえ数ミリとは言え、これだけロケーションが違ったら全く別物の鳴り方になります。

世の中には相変わらず鳴らない楽器がワンサカあるのも、こうした構造設定が研究されておらず、ただ形にされているケースが実に多いからです。技術とノウハウさえ有れば、確実に鳴る楽器は必ず作り込めるものです。t.m.p のチューンナップはその事の立証でもあります。

チューンナップ作業とは、実際には作り替える事で素材を最良の状態まで引き上げてあげるって事ですから。
この2本も以前の所有者に手放された個体ですもんね。ワタシにすれば気の毒なのです。
ワタシの手元に届いた時なんか、2本とも見捨てられた感じで悲しそうにも見えましたもん。

ですからギター弾きならきっと魅了されるであろう個体に作り替えて、ずっと誰かに大切にされる楽器に変身させてあげます。二度と捨てられない様にね。
前所有者にはチューンもせずに手放したことを た~っぷり後悔させてあげます。(^ε^) 

心を込めるってそう言うことでしょ。   まあ、この2本が完成したら試奏においで下さい。

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