経過報告 HI さんのオーダー | tmpブログ

経過報告 HI さんのオーダー

4/30 ヨコハマ 曇り時々小雨 風強し

折角の連休なのに天候が荒れてますね。
風も強く、湿度も高いし時折強風に混じって雨も吹き付けて来ます。
塗装を行いたかったのですが、これじゃあ無理。残念です。

写真は新たにカスタム製作のオーダーを頂いたので早速、構成材の仕込みからスタート。
フィギャードのイタヤカエデで、ここまで燻煙処理を交えてたっぷり寝かしてあった個体です。
そこらへんのソフトメイプルとはサウンドの格が違うスペシャルな素材です。
この板材を見てお気づきかと思いますが、この個体は木の中心方向に向かっての柾目木取りの材です。
そしてその一番表皮の側面を見て下さい。(写真では板の左側)
このデコボコのウニャウニャした木目に見覚えがお有りでしょ? そーです、高~いギターのトップ材によく使われている部分がここです。
この表皮部分を外周に沿って板目で木取りしたものなのです。そう、早い話しが木の皮の部分なのですよ。この部分は木の根っこから吸い上げられた土中の水分が吸い上がって行く通り道になっています。ワタシはこの部分は切り取ってポイしちゃいますが。

話しを戻します。
この後この良質材はブックマッチ2Pにする為に半分に割って接いで行きます。
HI さんは強烈なビートルズファンの方なのですが、今回の要望はTELESAのホロウモデルでミディアム・スケール仕様でツインハムバッカーでトレモロ仕様が前提条件。

ビートルズファンのプレイヤーさんは大方初期のリバプールサウンド派と後期派に別れるか、もしくは全般的にお好きな方。
今回オーダー下さった HI さんの場合は、まるまるビートルズ派なので、例えば デイ トリッパー、ドント レットミー ダウン、アイブ ガッタ フィーリンなど、ビートルズ全般を通じた代表曲のサウンドをカバー出来る事を前提にイメージして設定をして行きます。

こうした製作時には、ギターサウンドだけでなくあくまで演奏する音楽にマッチしたトーン設定であることが重要になります。なのでいつもオーダーの際は出来る限りご自分の音楽性を示す音源を用意して下さいとお願いしているのです。

ビートルズ・サウンドは基本的にいなたいサウンドですからトレモロもビグスビーを採用し、チューン0ブリッジもローラーサドル仕様を採用、f ホールも左右に設けるWホール仕様とします。サーキットは2V+LCV+MTのトグルSW切り替えです。

また、ミディアムスケールネックもネック本体はイタヤ材でなく、アフリカケヤキ材でCFS/ローズ指板仕様を予定しています。

ここまで特化したカスタム仕様なので価格も50万を軽くオーバーする一品製作となります。
まあ、一品製作でこの値段はか~なり格安なんですけどね。

HI さん、完成までの半年近くをお楽しみにお待ち下さいませ。



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