ペグロケ変更 | tmpブログ

ペグロケ変更

1/11 ヨコハマ 晴れ

写真はチューンナップ中のギブソンSGスペシャルのペグロケーション変更加工が終わった時点でのショット。ここがベスト!と言う位置に加工し直し、この後は塗装処理ですね。

写真では分かりづらいかもしれませんが元の設定位置からかなり移動してます。
とは言え、新たに設定し直した位置は実は元々のギブソンの初期設計位置にかなり近いのです。

その意味で1970年以降からの量産メーカーと成って行ったギブソンの製品は設計当初とは別設計になったと言ってもいいくらい様々な変化があるのです。
その理由は、量産に伴う効率化や生産工場自体が何カ所かに増加するにつれ、全体の形状や設定が結果的に現場によって少しずつ違いが出て来る事は割と良く在る事なので、結果的に同じモデルであっても長い間にはいつの間にか当初の設計とはズレを生じてしまうのです。

生産現場の管理者も楽器の設計の専門家でない場合が殆どなので(あくまで工場での生産管理の担当者ですから)オリジナル設計と設定が多少異なっていても多くの場合あまり問題視されなかったりしがちです。ほぼ同じ様なものなら問題無し、と。

ワタシに言わせりゃ、設計誤差の「1ミリを軽んじる者は1ミリに泣く」であります。
生じたズレにあらたなズレが加わると結果的には設計当初とは別設定になってしまうからです。

優れた演奏家であれば、その設定差から生まれるサウンドのバランスやグレードの差は実に大きなものとして感じる筈です。「なんか違うんだよな」的に。
ですから毎回こうして面倒でも、誰に頼まれなくても作り替えてあげるわけですね。

すなわち、これが楽器と皆さんへの愛情であります。(^ー^)

$tmpブログ