指向覚悟 | tmpブログ

指向覚悟

12/15 ヨコハマ 雨降り

最近、本日含め連日の来客がありましたが、幸いカスタム製作品でセットアップ間近のものが塗装の硬化待ちと言う事で、多少時間の猶予が出来ましたので今後の製作テーマの見つめ直しも行えています。

と言うのも、ヴァイオリン族のユーザー対象としているプロの奏者さん達はお若くても幼少よりレッスンに励んでプロの奏者に成られている方達ですので、既にうん百万、中にはうん千万、億と言った価格の楽器を既に所有し演奏活動をされている為にあらたに楽器を欲しがっている方自体が少ないという事を感じているからです。
となると、アマチュア奏者さん対象に楽器を売るしかなくなるワケですが、都内にショップ&工房を構えているわけではないワタシには販路が得にくいんですね。

こりゃ、困ったなあ~このクラッシック系の業界には無名のワタシですから何かしらインパクトのある手だてが必要だなあ~と。

勿論、楽器に対する新たな設計アプローチやクオリティに関しては既にある程度の評価は一部の方々では有りますが頂いてはいるのでその点は時間を掛けて浸透させて行くしかないだろう、と。
でも根本的に既にメイン楽器を所有されている奏者に買って頂く為には販売テクニックではない何か裏付けの在るエレメントが必要だ・・との思考の果てに思い着いたのが、
5弦のヴァイオリンでありヴィオラ、チェロでした。

古典楽器の世界はアマティやストラディバリ、グアルネリなどの300年以上も前の巨匠の作品の模倣が技術的な基礎に成っています。
でもその巨匠達は5弦の楽器を完成させてはいないようなんですね、どーやら。
なので現在入手出来る5弦のヴァイオリンやヴィオラ、チェロも完成度の高いものは非常に少ないという評価に留まっている様子なんです。要するに高い評価を既に得ている巨匠作品と言うお手本が5弦には無い為に誰も確立出来ていないのが現状と言えそうだという事です。

それと同時にワタシは5弦のヴィオラのオーダーを頂戴したり、5弦のヴァイオリンの設定研究を行っていた関係で、5弦の良い楽器が出回っていないのであれば、それを製作のメインにした方が需要的には多い可能性があるのではないだろうか?と。そうある種の結論を得たわけです。

世界最高の5弦楽器、まずはコレでワタシは勝負してみます、と言う、「指向的覚悟」を決めたわけでございます。 試行錯誤の果ての指向覚悟って事です。   
弦楽器の構造設計と成ればワタシの本職ですからね。 (^ε^)


写真は従来の5弦ヴァイオリンをtmp設定に作り替えている最中のショットです。
多くの5弦楽器は5弦としてのバランスを確立出来ていないとの結論から、全て設計を見直して構造変更を行う必要が在ります。まずはヘッド部でのペグボックスの拡張です。
チェロのヘッドスタイルが理想構造に近いので側面に木を継ぎ足してボックス内部の手前部分の拡張が必須なのです。まずここを変更してナット部の理想的な5弦ピッチ幅を確保して、無理無くペグまで弦を延ばせる設計変更が重要です。
そして勿論、弦のテンションバランス設定には命を懸けるくらいの覚悟が必要ですね。


写真1:従来設定のペグ穴全て埋木加工
  2:ヘッド側面に接ぎ木用のエリアを段差加工
  3:新たに側面段差に接ぎ木して側面厚変更  この先、まだまだ作業は続きます。

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