湿度下がり待ち
4/28 ヨコハマ晴れてますが湿度がなかなか下がってくれません.
さいたま市のMさんのチューンでネック仕込み部とPUキャビティ部の塗装処理を行ないたいのですが、まだ50%を切ってくれないので朝から湿度が下がってくれるのを待っています.
その間にSTさん用のビオラの作業を進めています.既にWラディアス指板も接合を終わって(写真1)次はネックグリップのリシェイプ加工を済ませています.(写真2)現在はニス塗りを進めています.
また、t.m.p のヴァイオリンでそうしていた様にビオラのチンリスト(アゴ当て)も通常タイプから葉っぱ型(リーフ形状)にデザインし直し、更に全体を美しいシェイプに削り直して仕上げています.(写真3)Sさん、コレおしゃれでしょ?(^O^)
このビオラにも施した均一な指板厚設定のWラディアス指板ですが、通常のヴァイオリン族はネックへの接合面はフラット+フラット接合ですので指板の中央部 2,3 弦の真下と1,4 弦が走る指板の両脇とで音質が変わっています.
指板の中心部を叩くと同じ弦長位置の両サイド面と比べて音質が硬い為に指板両脇をタップした時よりも音程が高く聴こえてしまいます.これは指板の中央部が両脇よりも指板厚がずっと厚いために起こる事でフレットレス弦楽器の共通した特徴です.
この点を解消するには指板自体の裏面もトップ面と同じR形状にして指板厚を均一化する必要があるのです。
また、t.m.p の弦楽器は全てワタクシが考案したサークルフレッティング理論に基づいた設計ですので基音であるゼロフレットもCF理論で導き出した交点を中心とした半円形状で設定しております.またブリッジも同じ様に算出した数値による半円形状で作製されます.見た目には殆ど分からない感じですけどね.
この設定でナットとブリッジの1.4 弦の弦溝のピッチ幅の差から生じる扇型に広がる弦に対してナットとブリッジの弦接点部を直角に交わらせる事が可能になります.同時に各弦は単一弦長設定でのポジショニングを得る事が可能となる訳です.
CF理論では物理的には微妙な設定差なのですが出音には影響が大きいのです.
以前「直角にフレットと弦が交わる事がそんなに重要ですか?」と某メーカーのエンジニアさんから質問を頂いた事がありましたが、この質問に対する返答は皆さんにも理解し易いと思われますので紹介しておきますね.
手っ取り早い簡単な実験です.
同じペアの箸を片方ずつそれぞれ握って、双方を直角になるようにして叩き合った場合と、次に直角ではなく少し斜めに交差する様にしてぶつけ合った時の音質差を確認してみて下さい.
最も音が太く腰も強い音がするのは直角に交差させた場合のみだと言う事が聴き分けられるはずです.
交差が斜めになればなる程に音程は高いレンジに偏って行く事も確認出来たと思います.
古典弦楽器はフレットレスが基本仕様ですのでフレットは存在しませんが、それでも各弦の基音となる解放弦での響きに影響を与えています.ブリッジ部でもR設定を行ない弦を直角にブリッジトップと交差させる事で同じ結果が得られます.
これらの理由からフレットレスの楽器にもCF理論は有効であり、最も理想的な指板の設定は均一厚のWラディアス指板設定がベストである事がお分かり頂けると思います.
まあ、ギター関係でCFの開発時もそうでしたが、古典楽器の世界でも反論やら懐疑論などいろいろおっしゃる方も出て来るでしょう、たぶん. でもまずは反論する前に実際に製作してお試し下さいな.
ワタクシはそもそも弦楽器の設計が専門ですから物理的に理想値を追求する事を基本に楽器を設計します.それについて誰にどう反論されようがぜ~んぜん構いませんのでお好きにどーぞ.(^_^)
かのアインシュタインだって相対性理論発表時にはボロカスな評価しか無かったそうですしね。

さいたま市のMさんのチューンでネック仕込み部とPUキャビティ部の塗装処理を行ないたいのですが、まだ50%を切ってくれないので朝から湿度が下がってくれるのを待っています.
その間にSTさん用のビオラの作業を進めています.既にWラディアス指板も接合を終わって(写真1)次はネックグリップのリシェイプ加工を済ませています.(写真2)現在はニス塗りを進めています.
また、t.m.p のヴァイオリンでそうしていた様にビオラのチンリスト(アゴ当て)も通常タイプから葉っぱ型(リーフ形状)にデザインし直し、更に全体を美しいシェイプに削り直して仕上げています.(写真3)Sさん、コレおしゃれでしょ?(^O^)
このビオラにも施した均一な指板厚設定のWラディアス指板ですが、通常のヴァイオリン族はネックへの接合面はフラット+フラット接合ですので指板の中央部 2,3 弦の真下と1,4 弦が走る指板の両脇とで音質が変わっています.
指板の中心部を叩くと同じ弦長位置の両サイド面と比べて音質が硬い為に指板両脇をタップした時よりも音程が高く聴こえてしまいます.これは指板の中央部が両脇よりも指板厚がずっと厚いために起こる事でフレットレス弦楽器の共通した特徴です.
この点を解消するには指板自体の裏面もトップ面と同じR形状にして指板厚を均一化する必要があるのです。
また、t.m.p の弦楽器は全てワタクシが考案したサークルフレッティング理論に基づいた設計ですので基音であるゼロフレットもCF理論で導き出した交点を中心とした半円形状で設定しております.またブリッジも同じ様に算出した数値による半円形状で作製されます.見た目には殆ど分からない感じですけどね.
この設定でナットとブリッジの1.4 弦の弦溝のピッチ幅の差から生じる扇型に広がる弦に対してナットとブリッジの弦接点部を直角に交わらせる事が可能になります.同時に各弦は単一弦長設定でのポジショニングを得る事が可能となる訳です.
CF理論では物理的には微妙な設定差なのですが出音には影響が大きいのです.
以前「直角にフレットと弦が交わる事がそんなに重要ですか?」と某メーカーのエンジニアさんから質問を頂いた事がありましたが、この質問に対する返答は皆さんにも理解し易いと思われますので紹介しておきますね.
手っ取り早い簡単な実験です.
同じペアの箸を片方ずつそれぞれ握って、双方を直角になるようにして叩き合った場合と、次に直角ではなく少し斜めに交差する様にしてぶつけ合った時の音質差を確認してみて下さい.
最も音が太く腰も強い音がするのは直角に交差させた場合のみだと言う事が聴き分けられるはずです.
交差が斜めになればなる程に音程は高いレンジに偏って行く事も確認出来たと思います.
古典弦楽器はフレットレスが基本仕様ですのでフレットは存在しませんが、それでも各弦の基音となる解放弦での響きに影響を与えています.ブリッジ部でもR設定を行ない弦を直角にブリッジトップと交差させる事で同じ結果が得られます.
これらの理由からフレットレスの楽器にもCF理論は有効であり、最も理想的な指板の設定は均一厚のWラディアス指板設定がベストである事がお分かり頂けると思います.
まあ、ギター関係でCFの開発時もそうでしたが、古典楽器の世界でも反論やら懐疑論などいろいろおっしゃる方も出て来るでしょう、たぶん. でもまずは反論する前に実際に製作してお試し下さいな.
ワタクシはそもそも弦楽器の設計が専門ですから物理的に理想値を追求する事を基本に楽器を設計します.それについて誰にどう反論されようがぜ~んぜん構いませんのでお好きにどーぞ.(^_^)
かのアインシュタインだって相対性理論発表時にはボロカスな評価しか無かったそうですしね。
