個別報告 ビオラのSTさん | tmpブログ

個別報告 ビオラのSTさん

4/27 また雨ですねえ~ 塗装作業がちっとも前に進みません.

今日はお昼から整体治療なので午前中で作業はオシマイ.かなり集中作業が続いた上に休みがなかなか取れなくて身体が重くなっていますので、ここらでI先生にいっぱつビシッと身体の修正をして貰います.

写真はTさんのビオラ用のWラディアス指板の加工とネック本体の指板接合面のR面の微調整中でのショット.指板を接合面に乗っけるとフッと吸い付く感触が出たら精度出し完了.非常に微妙な作業ですので全く気を抜けません.

そして今朝からいよいよニカワ接合作業まで終了.
ワタクシのアタマの中に響いている想定したトーンと、この楽器の実際のサウンド特性がイメージ通りのものであれば、この作業はひとまず成功と言う事になります.
イメージ通りに仕上がれば通常のビオラよりも、よりふくよかでチェロの響きに近いトーンとローエンドの広がりが得られている筈です.

特定の個体を前にして、まず落とし何処ろの響き方やトーンをイメージして結果的にそれが得られる様に本体の設定を構築して行きます.全ては逆算で作り上げて行くのがワタクシ流.

ですから今後ヴァイオリンやビオラ奏者さんから依頼を受ける際もギターの場合と一緒で修理などの部分的な作業依頼はお受けしない事になると思います.
なぜなら楽器の音質はトータルな複合要素の結果ですから一部分だけの作業では高い完成度の楽器にするまで追い込む事は不可能に近いからです.

このブログで記載した事項からもご理解頂けると思いますが、一見同じ様に見える古典楽器ではあっても様々な作りの違いが有ります.
ネックの構成だけを取ってみても、ネックを取り外してネックそのものを作り替えたり、仕込み角変更の必要もあったり、ペグのロケーション変更であったりと、一筋縄では行かないのがこれまでの検証でよ~く判りましたからね.

作業を受ける以上「必ず結果を出す.しかも他の技術屋より明らかに秀でている」これが出来るかどうかで今後のワタクシの評価が決まって行くでしょう.
ギター関連での評価や評判はもう全く通用しませんからね.保守的な世界で評判を得るのは遅いデビューの職人にはかなり困難であることは先刻承知です.
世界中のヴァイオリン/ビオラ職人、そして過去の巨匠達すべてが今後のワタクシのライバルですから彼らに勝てるだけの技を全て出します.o(^ ^)o

$tmpブログ
$tmpブログ