個別報告 大阪のIさん | tmpブログ

個別報告 大阪のIさん

4/17 ヨコハマ曇り空 雷も少々

な~んだかハッキリしない天気.湿度が高めだから燻煙も塗装も出来ませんね.
今日は午前中いつも通り仕事してから歩くのが不自由な方をボランティアで品川のI先生の治療院までお連れてして、治療が終わるのを待ってから再び工房に舞い戻っての作業.けっこう慌ただしい.

作業自体は大阪のIさんのフェンダーUSAストラトにtmpのSH試作ネックにネックごと交換して、サドルもブロックサドルに変更と言う作業.今週中に仕上げる予定です.

もう1枚の写真は基本的に時間外で作業を進めている最中のヴィオラの作り替え作業で、本日はペグのロケーション変更の為に埋木加工をしておいた状態から新たな設定位置にペグホールの開け直し直前のショット.
このヴィオラのペグロケーションもひとつとしてワタクシの設定と同じものは無いので全て一旦埋木してからの位置変更作業です.各弦の音のコア位置がバラついてバランスしてませんでしたから面倒ですがやり直すしかありません.
このペグロケーションに留まらず様々な設定差を知る為に、年代違い、製作者違いで各項目を確認する為にある程度の本数を入手して確認しているのですが、ペグロケーションも見事に設定がみ~んなバラバラです.同じ楽器で同じ様な弦を張るのに、それではおかしいのです.
例えて言ってみれば、それぞれレスポールモデルなのに設定がみな違うのと同じです。

こうした作業はヴァイオリンでは既に終了しています.
1800年代、1900年代、2000年代、イタリア製、ドイツ製、フランス製、中国製など総数で20本以上に及びます.今では残骸しか残っていないものもあります.現在はヴィオラで同じ事をやっているのです.
数年後に還暦を迎えるのにワタクシに貯金が無いのは全てこんな理由からです.
どーだ、ワイルドだろ~う? (/ω\)いやん

これらの設定の違う個体を出来る限り同じ条件で響き方の特徴をチェックして「これは無いな」「この楽器はG線だけはいい」「これはスクロールヘッド角が強過ぎてオーバーテンションでダメ」「これはまずネックの仕込みが強過ぎ全体定位が上がっちゃってる」など、本当に様々な特徴を掴むのです.

そんな検証を繰り返し、じゃあこの楽器のこの悪い部分はどうすれば解消出来るのかを作り直す事で検証出来ます.
ダメな楽器はダメな楽器なりに「どうして、ダメなのか」と言う事を教えてくれます.
部分的にいい楽器も「なぜその部分だけはいいのか」を教えてくれるのです.
検証をするのもそれを繰り返すのもワタシ、作り替えて検証するのもワタシ、だからその人間には結果的に独自の設定が沈殿物の様に残るのです.しかもトータル的に.もうこの設定以外無いね、って.
勘違いしておる方も多いのですが、楽器製作に一番重要なのは他でもない物理特性です。

一度ストラディバリかグアルネリをバラしてチェックしたいのですが (^ε^) それには数億円の予算が必要なのでコピーモデルでやってます.(ノ゚ο゚)ノ ふ~ん、そうなのか
 
もし実際にその機会があったらワタクシ平気でストラディバリをバラしますよ.
だって、その楽器が何を教えてくれるかが楽しみなだけですもん.(^O^)



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