完成とこれから | tmpブログ

完成とこれから

10/19 ヨコハマ何となく晴れ。今日は湿度が高めなので塗装も燻煙も行なっていません。

写真は本日完成したブラックパーシモン・トップ+バスウッド・バックのCCR-312です。
まだ材が寝ぼけてますが素養の良さは既に感じさせてくれてます。
木部だけでなく、ハードウェアや電装パーツ達もエイジングが必要です。その他、アンプに繋ぐケーブル関係だって100時間程度は必要なモノは多いです。
この個体はまずは3日間、そこから目覚め始めてパッチリお目覚めするのに3週間くらいでしょう。3年以内には完全に本領発揮しているはずです。*通常の製作方法では最低10年は要します。

この個体は試奏用ではなく、あくまで販売用です。

もう1枚の写真は先日少しだけ触れたニューモデルのネックを製作している途中のショット。新たにクラシカルなヘッドデザインを起こしたので面積の足りない在庫の半加工ネックに接ぎ木をして対応しています。
取り敢えず、これからのプレイヤーの皆さんにワタクシからのプレゼントみたいな設計内容です。
ジャズマス系のルックスを意識しながらもサウンド設定はCCR-312同様ですから魅力的な楽器になる事は間違いないと思います。メインのピックアップ仕様はP-90Wになるでしょうね。

今更ストラト・メインって感じじゃないな、でもジャズマスはカッコいいけどサウンドが・・と言うプレイヤーさん沢山いますから、そんなプレイヤーの方々への提案と思って下さい。

本家ジャズマスの設定では音楽的なフィックス・レンジが狭いので、どうしてもジャスト感を感じる奏者は少ない筈です。
今回の設計はスタイルこそはジャズマスに近いイメージですが(いつもながら現物合わせは全く行なっておらず、数日前にフリーハンドでデザインを起こしたオリジナルものです)弾き心地はギブソンのSGを弾く様なストレートさを備えながらレンジはより広くベンドワイズも確実に上回ります。結果的にSGよりずっとレスポールに近い音圧を備えています。
シングルサイド・ペグロケーションとスロープヘッドの合成設定でしか味わえない自由なベンドフィールとナチュラルな張力バランスは非常に倍音が豊かでライブな響き方をします。その結果、SWセンター時でのツイン・ピックアップでのサウンドが非常に使えます。フロント/センター/リヤーの切り替えによるサウンドの繋がりが非常にナチュラルなんです。
ちなみに、3×3のペグロケーションではそれが非常に難しいんです。結果的に張力バランス上、デッドなサウンドに成りがちなのです。ギブソン設定での2ハムのセンターは使えない、とプレイヤーに言われ続ける所以も実はそこにあるのです。

このモデルにはまだ名前がありません。今年中に試奏出来る様にするのが目的で、受注は来年度からとなります。倍音構成の厚い設定ですから懐の深い表現力が最大の魅力となるでしょうね。お楽しみに。

$tmpブログ
$tmpブログ