のろのろ台風  | tmpブログ

のろのろ台風 

9/3 まーだ電話繋がらず。
今回切り替えた契約会社の窓口ったら今日は13時から営業します、だって。Oh~ヾ( ̄0 ̄;ノ

写真は昨日お見せしたスンバらしい個体のライトアッシュ材(下側)とトップ材用に寝かしてあるチェリーウッド(写真の上の材)です。

たまには材の話に特化してみましょうか。
このチェリーウッドはブラックチェリーと呼ばれる桜材の中でも芯がある重めの材で色合いもより褐色系です。皆さんにはアルダー材がポピュラーな材として捉えられていると思いますが、平均的なアルダー材のウッドトーン(素材ごとが備える特徴的な響き、音色を示す)は、張りがあってミッドレンジ主体のレンジ感で少し暗めの響きをする材ですが、チェリーウッドの場合はトーン自体は非常に似ているのですが、アルダーよりも音も重量もずっと重いのが特徴。ダースベイダーみたいな感じ(^O^)

ですからワタクシは製作時に最終的に得たい同系列のウッドトーン材として使い分けます。オーソドックスなアルダー・トーンサウンドで割と軽快なサウンド行くなら少しだけ軽めのアルダー、より張りの在るサウンドなら密度の高い重めのアルダー、アルダーより確実に重いサウンドメイクする必要があるならチェリー、と言ったようにです。

写真のブラックチェリーは材の密度が高く張りの強い素材なのでトップ材専用に入手したものです。
トップ材の場合は同じウッドトーン系列のアルダーであっても薄板のトップ材にするにはコシのある響きが得にくく音が曇ってしまうのでトップ材としてアルダーを使う事はないですね。
この様に同じ素材であっても単板ソリッドボディとして使うのか、トップ材やバック材で使うのかでは判断は全く異なって来る訳です。

具体的に言うならベースモデルがストラトで奏者がクラプトンの場合でしたら上質なアルダーで作る事が考えられますが、奏者がレイボーンでしたらより重くダークトーンのチェリー材を選択して製作した方がより本人のサウンドにフィックス出来ると判断出来ます。
この違いはベースの場合でも同じで、アルダー材のJBに対して、より重くズッシリした定位の低いJBサウンドが欲しければチェリーウッドで製作すればいい、と判断出来ます。

しかし実際には多くの需要の在るアルダー材よりチェリーウッドの方が材単価も高くコスト高に成る事は避けられないですね。またアルダー以上にひび割れしやすい傾向もチェリーにはあります。
そして特にベースにチェリー材を採用した場合、ずっしり重いベースに成ります。

皆さんの多くは基本的にストラト中心でエレクトリックギターを所有している場合が多いかと思います。昔からエレキの7割はストラト系のギターですしね。長い間、圧倒的な支持を得続けているモデルと言えます。でもtmpには単純にストラトのオーダーが少ないです。たぶんCCRやTELESA系のイメージが強いのでしょうね。

そこで一言だけ申しておきますが、ワタクシはストラトをあまり作らないのでは無いのですよ。
また、上記内容でもお分かりの様にワタクシはギター製作家と言うだけじゃなくて、音作りの専門家なんです。その響きはどういう素材でどう作ったら出せるか? その答えを沢山知っている職人でありエンジニアなのです。ですからスピーカー製作だって独自な設計構造で行なえちゃうのです。

ですから皆様のサウンドの指向が明確であればある程、相談してくだされば良いのですよ。
 但し、冷やかしはやめてね。(^ε^)

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