心地よい脱力感 | tmpブログ

心地よい脱力感

3/25 ヨコハマ快晴。

一昨日の晩なんか雪降ってましたから、こう冷え込んでちゃ作業進まんなあ~と思ってましたが、今日はバッチリ、春なんだからこう来なくちゃね。

実は遂に5弦の最終設定出しの確認が終了致しまして、ワタクシのチェックですが、みごと合格。
(写真が試奏可能状態になったTB-5のスロープヘッド仕様のプロト)

多くの5弦ベースがアクティブ仕様なのも従来の設定では木部本体の鳴りからしか生まれて来ない本来のベースのダイナミクスが不足している点を電気的に処理することで音作りを行なっている為です。
それはある種バーチャルなサウンドですから音楽的なサウンドとは一線を画すものでした。

無機的なサウンドで気持ちが入らない。出来のいい4弦ベースの表現力が無い。ローBの音程感の無さと言ったら致命的。更には強引に組み合わされたローB以外のG~Eまでの4弦のサウンドもダラけて使えないサウンド。でも演奏上ローBが必要だから仕方なく使っている。こんな5弦がゴロゴロしてるのが実情。

ベーシストの多くは「そんな5弦を弾くくらいならオレは4弦で通す」って言う方も未だに非常に多いのも皆さん既にご存知かと思います。

パッシブの5弦でありながら通常の良く出来た4弦ベースレベルのサウンドを兼ね備えた上で音程感のしっかり出せる5弦/ローBでその5本の弦が見事にサウンドもトーンもニュアンスもトータルで高い次元でまとまっている、それがワタクシが求めて来た5弦ベースでした。

今回の検証で上記のテーマ全てが納得の行くレベルでまとまり切っている点が確認出来ました。
特に5本の弦全てが一貫性の在るサウンドでバランス良くなる事、スラップ音に至るまで音質や反応に拘りましたし、解放のローBからC、C#、D、E♭、Eの音程感は従来の既存の5弦ベースでは類を見ないハイレベルな仕上がりだと感じています。今回の設定と合わせて、あらためてサークルフレッティングを開発して良かったと思いますね。今回もその恩恵が充分生きています。

やっと今回設定面での結論が出ました。自分の設計ロジックが間違っていなかった、その確認が出来て嬉しいです。設計者として達成感を感じています。

旅人が思い描いていた場所に辿り着いた時の感慨もきっとこんな感じなのかな? 
心地よい脱力感 (^ 0^)/

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この個体は今後しばらくは5弦オーダー希望者(既にオーダーを下さっている方含め)の試奏チェック用とし、一通りのチェックが終了した時点で塗装関係の仕上げを行なってから既に購入予約されていたベーシストのKさんの元に嫁入りします。