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やっかいな やーつ(奴)

1/27 ヨコハマ快晴

本日は60'sのL-7のセットアップ作業でした。
が!このセットアップ段階になってフルアコにたまに見受けられるやっかいな問題点を思い出しまして、このL-7もそれに該当してるのに気付きました。

あ~・・コイツ、やっかいなや~つだったか・・それは写真では分かりづらいとは思いますが、ヘッド面積の広いフルアコなどにたまに見受けられるんですがヘッド厚が均一じゃないものがあるんです。

それは、通常ヘッドは均一なヘッド厚設定で全体が作られてはいるのですが、この個体では1/6弦のペグ取り付け位置でヘッドの他の部分よりもヘッド厚が傾斜して厚くなっているんです。1弦と6弦の両ペグの取り付けビス位置でヘッドの先端寄りではヘッド厚が他の部分と同じ15ミリ厚なんですが、もう片方の下側のビス位置ではヘッド厚が傾斜しながら厚くなっており16.5ミリ程あります。

まあ、極端な良い方をすれば、この手は均一なヘッド厚では無くて、先端に向けて薄くなって行くクサビ形状で作られている様なものです。ワタクシにはこの手の設計の意図が全く理解出来ませんね。メリットが何も得られない上にペグに負担が架かりっぱなしで精度不良を起こしますからね。

ペグのブッシングは当然ながらヘッドのトップ面から垂直に打ち込まれますが、片やペグのシャフトは裏面から傾斜してしまっていますので斜めにブッシングに収まる形になってしまうので、このままですとペグに負担が架かってすぐに精度不良になってしまうんですね。またシャフトがヘッドトップ面に垂直に出ていませんから響き方にも問題が出ます。

あ~やっぱり軽量のクルーソン・タイプのペグはすぐにダメになっちゃうなあ~、なんて思っている方もいらっしゃると思いますが、実は取り付けに於ける精度不良が原因で無理な力が加わり続けている事が原因のケースも少なく無いんです。

そんなワケでこうした面倒なや~つには写真では加工途中ですが、ヘッドのトップ面と平行にペグがセット出来る様に片方のヘッドが厚くなっている部分に向けて傾斜でペグの台座形状で彫刻刀で堀込みをしてあげてます。またこの台座の形で掘り込むのが結構面倒なんですが、こうすればヘッドの裏面自体は傾斜したままですがペグ自体はヘッドのトップ面に対して平行が保てますからペグ・シャフトも垂直に出て行けます。

フルアコのハンドメイド品にもこうした妙な設定が見受けられますので、たまにこの手の作業をしていると忘れちゃっていて急に思い出した様に追加加工することもあるのです。(;^_^

このL-7は配線も全てやり直して明日には完成させます。お楽しみに。
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