個別報告 練馬区のTさん
7/17 ヨコハマ快晴。でもやっぱり塗装は無理。
海開きのシーズンですねえ。若い頃は陸に居るより海に浸かってる方が多かったような男でした。
( ̄▽  ̄*) 海はいい。
写真はつい今しがたチューンナップを完成させた練馬区のTさんの02年製ギブソン-LP/Stdです。
まだ楽器自体は寝ぼけてますが別レベルの楽器に生まれ変わってますね。この個体は回路自体もtmp製を導入して2ボリューム+マスタートーン+ローカット・ボユーム仕様です。この回路は非常に音楽的な意味に於いて役に立ちます。
よくハンバッカーをコイルタップ化してる場合がありますが、小さなシングルコイル2つで構成されてひとつのジャズトーンを生み出す為のマイクですから片方だけ鳴らしても線が細すぎてアンサンブル中で抜けないんですね。ですからワタクシは余程依頼者の要求が無い限りはコイルタップ仕様で製作はしないのです。
奏者本人がいかにコイルタップサウンドが好きであっても、ひとつのバンドアンサンブルで聴かされると「細過ぎて貧弱な音だなあ」って聞こえちゃいますからね。それにコイルタップの場合、ピックアップ内の配線引き回しが長くなりますからコイルタップ時に限らず、ハンバッカー自体のサウンドも音痩せします。
そんな部分を解消する為に設けているのがLCV(ローカット・ボリューム)です。ノブを絞ればハンバッカー・サウンドの低域から徐々にカットされたスッキリしたサウンドに変化して行きますので音の線が細すぎずにアンサンブルでもしっかり残る音色でプレイ可能になります。
乱暴な言い方をすればギブソン系の楽器の2V2T回路などはもう止めてしまって、2V+MT+LCVの方をお薦めしますね。特に早いストロークでのバッキングで使いづらいギブソン系のギターが非常に使い勝手が良い楽器に生まれ変わります。セットネック構造の楽器は低域が残留し易いのでカッティングの切れ味が悪い傾向にありますからね。
LCVを絞るだけで、ヴォリューム自体はいじらなくてもフル音量からカッティング音量までスムースに移行出来ますし太さ自体も可変可能ですからね。ライブでもレコーディングでも重宝しますよ。
また、この個体に関してですがネックの仕込み角は強めで修正無しでも何とかサウンドをまとめられるギリギリの角度でした。将来リフレットのタイミングで指板上面角修正を行ってのリフレットをすれば更にミッドローに重さが出せます。もっと豊かな響きを引き出せると捉えて下さいね。
ちなみに、年代とともに量産メーカーへと変わっっていったギブソン社のネック仕込みは角度が強めの傾向となりました。折角フルアコの音圧が再生出来る様に重厚な構造を与えられたレスポール・モデルなのに仕込み角が強過ぎる為に音のコア・レンジがミッドローにあった楽器がミッドハイにまで上昇して豊かな響きが薄れて硬いソリッドな音色の設定に変化して行きました。
現代の皆さんは多くの場合その変わってしまった音色をレスポールサウンドと思い込んでいる方が多い様子ですね。
Tさん、たいへんお待たせを致しました。受け取りでも発送でも構いませんのでご指示下さいね。
お待ちしております。
海開きのシーズンですねえ。若い頃は陸に居るより海に浸かってる方が多かったような男でした。
( ̄▽  ̄*) 海はいい。
写真はつい今しがたチューンナップを完成させた練馬区のTさんの02年製ギブソン-LP/Stdです。
まだ楽器自体は寝ぼけてますが別レベルの楽器に生まれ変わってますね。この個体は回路自体もtmp製を導入して2ボリューム+マスタートーン+ローカット・ボユーム仕様です。この回路は非常に音楽的な意味に於いて役に立ちます。
よくハンバッカーをコイルタップ化してる場合がありますが、小さなシングルコイル2つで構成されてひとつのジャズトーンを生み出す為のマイクですから片方だけ鳴らしても線が細すぎてアンサンブル中で抜けないんですね。ですからワタクシは余程依頼者の要求が無い限りはコイルタップ仕様で製作はしないのです。
奏者本人がいかにコイルタップサウンドが好きであっても、ひとつのバンドアンサンブルで聴かされると「細過ぎて貧弱な音だなあ」って聞こえちゃいますからね。それにコイルタップの場合、ピックアップ内の配線引き回しが長くなりますからコイルタップ時に限らず、ハンバッカー自体のサウンドも音痩せします。
そんな部分を解消する為に設けているのがLCV(ローカット・ボリューム)です。ノブを絞ればハンバッカー・サウンドの低域から徐々にカットされたスッキリしたサウンドに変化して行きますので音の線が細すぎずにアンサンブルでもしっかり残る音色でプレイ可能になります。
乱暴な言い方をすればギブソン系の楽器の2V2T回路などはもう止めてしまって、2V+MT+LCVの方をお薦めしますね。特に早いストロークでのバッキングで使いづらいギブソン系のギターが非常に使い勝手が良い楽器に生まれ変わります。セットネック構造の楽器は低域が残留し易いのでカッティングの切れ味が悪い傾向にありますからね。
LCVを絞るだけで、ヴォリューム自体はいじらなくてもフル音量からカッティング音量までスムースに移行出来ますし太さ自体も可変可能ですからね。ライブでもレコーディングでも重宝しますよ。
また、この個体に関してですがネックの仕込み角は強めで修正無しでも何とかサウンドをまとめられるギリギリの角度でした。将来リフレットのタイミングで指板上面角修正を行ってのリフレットをすれば更にミッドローに重さが出せます。もっと豊かな響きを引き出せると捉えて下さいね。
ちなみに、年代とともに量産メーカーへと変わっっていったギブソン社のネック仕込みは角度が強めの傾向となりました。折角フルアコの音圧が再生出来る様に重厚な構造を与えられたレスポール・モデルなのに仕込み角が強過ぎる為に音のコア・レンジがミッドローにあった楽器がミッドハイにまで上昇して豊かな響きが薄れて硬いソリッドな音色の設定に変化して行きました。
現代の皆さんは多くの場合その変わってしまった音色をレスポールサウンドと思い込んでいる方が多い様子ですね。
Tさん、たいへんお待たせを致しました。受け取りでも発送でも構いませんのでご指示下さいね。
お待ちしております。