休日返上
5/16 本日は日曜。葬儀に参列した為に行えなかった昨日分の作業を本日行っています。
しかし晴れてはいても休日の周囲に配慮して塗装作業は行っていません。
写真はボウイング・ギター用のブリッジを設計を元に航空機のフレームと同じ素材のジュラルミンから削り出している工程毎のショットです。
まあ、こうした試作パーツはメーカーさんですと専門の単品加工業者さんに外注出しすることが殆どです。メーカーでは設計だけを行い実際に形にするのは外注と言う訳です。
たぶんこの個体の作りですと素材代金を別にして加工賃として4万程は請求が来るでしょうね。
中国の業者さんに依頼すればもっと安価でしょうけど。
ワタクシの場合はパーツを新たに設計した場合、ペグ以外のハードウェアは大抵自分で製作しています。試作は手作業、これが基本。
それは加工自体も設計者自身が行う事で様々な設定情報が得られるからです。本体の設定も自ら設計し製作を行っていますので最終的に得たいサウンド、響き方などを加工しながら設計や質量の問題点を含めてその的確/不適格性がデータとして自分の内側に流れ込んで来るものなのです。このデータが貴重なんですね。
近年のニッポンの物作りは製造コストの安い中国などで行う事が通例となってしまっていますが、実はこれが日本人が結果的に仕事を失うきっかけのひとつになってもいるわけです。要するに企画段階から設計までが国内、そして試作、検証、ライン生産と言った製造と開発の流れの現場が日本国内ではなく中国で行われている事で大きく分業化され全ての作業をトータルで行える人材が国内に育っていない傾向に有るのです。これじゃー、いけません。開発ノウハウ全てが外注先に留まり、彼らは多くの情報やノウハウを得て行くのですからね。
データさえ有れば機械を使って誰でも製作出来る利便性でトータルで奥深い物作りが行われなくなっているのですから技術立国ニッポンとしては非常に危険な状況です。
現実、楽器業界でも企画設計から完成まで全て一人で行える人間は滅多に存在しません。設計は自分では楽器製作が出来ない人がパソコン画面上で行っている事が多いですし、作る人は加工が専門で設計ノウハウは持たない、塗装は塗装だけ、とか。正に分業化しているのが現実なんです。
あえて素材を手加工すると加工者には様々な直接的な情報が得られるのです。この点は木工作業だけではないと言う事なんですね。素材の特性を設計者が体で知る訳ですからこれは大きな特典なんです。
それがトータルで見た場合、その中のどの部分を決定したり位置付けしたりしているかが掴めて来るので設計者がより的確な設計を行う基礎データとなって本人に蓄積されていきます。
そうした設計力は製品をコピーしてばかりいる者には身に備わるもんじゃないんですね。どうしてその素材を採用しその形状設定になったのか、その検証過程で得られる様々なノウハウを分からないままに形だけコピーしている様なものだからです。
ですから開発を途中で他者に委ねると貴重な情報を見落としたり見過ごしたりします。ですから分業制での物作りは誰にでも真似され易い内容のクオリティに留まり易いのです。
製品作りはお手本さえ有ればコピーは簡単。でもどうしても真似出来ないオリジナリティや味わい深い仕上がりやクオリティは1から10まで自ら作り上げた人間が一番優位なんです。
それは内面に積み上げて来た苦労や工夫や情熱の質がコピー人間には備わっていないからなんです。
そんな意味でもワタクシは誰かの真似をするくらいなら恥をかこうが何だろうが自ら悪戦苦闘すべきだと思いますね。
演奏だってそうでしょ?誰かの真似がウマク出来たにせよ、オリジナリティを追求して無い場合、結局その人の周りを物真似の枠が取り囲んでしまうのです。そこから抜け出せなくなっている人は結構多いんじゃないでしょうかね。
「あえて荒野を行け!」 これに尽きますね。( ̄ー☆
写真:左 ジュラルミン角材からラフ切り出し 中央:大まかな形状加工 下:最終形状


しかし晴れてはいても休日の周囲に配慮して塗装作業は行っていません。
写真はボウイング・ギター用のブリッジを設計を元に航空機のフレームと同じ素材のジュラルミンから削り出している工程毎のショットです。
まあ、こうした試作パーツはメーカーさんですと専門の単品加工業者さんに外注出しすることが殆どです。メーカーでは設計だけを行い実際に形にするのは外注と言う訳です。
たぶんこの個体の作りですと素材代金を別にして加工賃として4万程は請求が来るでしょうね。
中国の業者さんに依頼すればもっと安価でしょうけど。
ワタクシの場合はパーツを新たに設計した場合、ペグ以外のハードウェアは大抵自分で製作しています。試作は手作業、これが基本。
それは加工自体も設計者自身が行う事で様々な設定情報が得られるからです。本体の設定も自ら設計し製作を行っていますので最終的に得たいサウンド、響き方などを加工しながら設計や質量の問題点を含めてその的確/不適格性がデータとして自分の内側に流れ込んで来るものなのです。このデータが貴重なんですね。
近年のニッポンの物作りは製造コストの安い中国などで行う事が通例となってしまっていますが、実はこれが日本人が結果的に仕事を失うきっかけのひとつになってもいるわけです。要するに企画段階から設計までが国内、そして試作、検証、ライン生産と言った製造と開発の流れの現場が日本国内ではなく中国で行われている事で大きく分業化され全ての作業をトータルで行える人材が国内に育っていない傾向に有るのです。これじゃー、いけません。開発ノウハウ全てが外注先に留まり、彼らは多くの情報やノウハウを得て行くのですからね。
データさえ有れば機械を使って誰でも製作出来る利便性でトータルで奥深い物作りが行われなくなっているのですから技術立国ニッポンとしては非常に危険な状況です。
現実、楽器業界でも企画設計から完成まで全て一人で行える人間は滅多に存在しません。設計は自分では楽器製作が出来ない人がパソコン画面上で行っている事が多いですし、作る人は加工が専門で設計ノウハウは持たない、塗装は塗装だけ、とか。正に分業化しているのが現実なんです。
あえて素材を手加工すると加工者には様々な直接的な情報が得られるのです。この点は木工作業だけではないと言う事なんですね。素材の特性を設計者が体で知る訳ですからこれは大きな特典なんです。
それがトータルで見た場合、その中のどの部分を決定したり位置付けしたりしているかが掴めて来るので設計者がより的確な設計を行う基礎データとなって本人に蓄積されていきます。
そうした設計力は製品をコピーしてばかりいる者には身に備わるもんじゃないんですね。どうしてその素材を採用しその形状設定になったのか、その検証過程で得られる様々なノウハウを分からないままに形だけコピーしている様なものだからです。
ですから開発を途中で他者に委ねると貴重な情報を見落としたり見過ごしたりします。ですから分業制での物作りは誰にでも真似され易い内容のクオリティに留まり易いのです。
製品作りはお手本さえ有ればコピーは簡単。でもどうしても真似出来ないオリジナリティや味わい深い仕上がりやクオリティは1から10まで自ら作り上げた人間が一番優位なんです。
それは内面に積み上げて来た苦労や工夫や情熱の質がコピー人間には備わっていないからなんです。
そんな意味でもワタクシは誰かの真似をするくらいなら恥をかこうが何だろうが自ら悪戦苦闘すべきだと思いますね。
演奏だってそうでしょ?誰かの真似がウマク出来たにせよ、オリジナリティを追求して無い場合、結局その人の周りを物真似の枠が取り囲んでしまうのです。そこから抜け出せなくなっている人は結構多いんじゃないでしょうかね。
「あえて荒野を行け!」 これに尽きますね。( ̄ー☆
写真:左 ジュラルミン角材からラフ切り出し 中央:大まかな形状加工 下:最終形状

