感性磨き
3/22 今日は昨夜までの強風が収まって穏やかな一日です。
ついうっかりいつも通り作業を始めたら何となく周囲の空気に違和感を感じてカレンダーを見れば、そうだ今日は祝日じゃないか、と。
こんな日はたまに感性を引き締めるというか、偉そうに言えば磨くというか、そんな意味もあって見直す映像があります。
それはN饗の演奏を撮りためた中のもので、ヴァイオリンやチェロのソリストの演奏の画像集です。
その中でも特に優れた演奏家の音色を比較する為に聴くのが、庄司紗香やレーピン、リサ・バティアシュヴィリなどです。勿論その他にも優れた奏者はおりますが、単に聴いて楽しむのではなく、あくまで音質音色、バランスなどの重要性に対する感性や緊張感を自らに絶やさない為に確認します。
元々がTVや映像機材を通しての音源な訳ですが、それでもはtmpスピーカーに繋いで確認していますので演奏家の音質音色の違いはよく聴き取れます。
何度も聴き比べるのは皆それぞれに素晴らしいヴァイオリニストですが、それぞれが演奏する楽器自体の音質音色バランスにも明確な差があって、レーピンと庄司紗香の二人の奏者のヴァイオリンの低域の歪み方が割と似ていて、ワタクシ的には奏者の手腕ではなく楽器本体に手を加えるべき余地がある鳴り方として感じているのですが、リサ・バティアシュヴィリのヴァイオリンに関しては全域に渡って素晴らしい音質音色とバランスを備えていると感じています。彼女自身も素晴らしい奏者ですしね。
とまあ、そうして聴き比べていると自らの作業に於いてもとてもいい刺激になるんです。楽器は違えど、音楽的なサウンドのクオリティに関しては製作家は演奏家同等か、それ以上の厳しさで望むべきだと思うからです。
未だにそれを結果として得るのは非常に困難な作業ではありますが、少なくとも製作家にそのクオリティを求める認識が不足していたり無かった場合、それは楽器の音に明らかな形で結果として現れるものですから、単にギターはギターだし、と割り切ってしまってはその製作家に成長は無いんですね。
その点でも、よりシビアーなクオリティが求められる楽器のサウンドは非常に参考になります。
同時に同じ楽器であっても出音/サウンドは奏者に依ってぜんぜん異なります。
tmpに於いての試奏ですら、同じ試奏用の楽器チェックでも音抜けする方、しない方、線の太い方、細い方、出音自体が良い方もいますし残念な方も。基本的に左右の手のバランスがジャストの方、ズレてミュートしながら弾いている方など、その出音を決定している要因も見えて来ます。プロでもアマでもそれは基本的に同じです。
ワタクシの仕事に於いては少なくとも奏者の演奏技量は別として楽器本体には問題が無いレベルに仕上げる事が最重要となります。結論としては奏者の技量まであからさまにしてしまう楽器こそ本物と言えると考えています。
写真:南ドイツ産の素材が輸入業者さんでの製材を終え数ヶ月の寝かしを経てから、予定では梅雨前にはtmpに到着予定です。それから数年間ここでの燻煙と寝かし期間に移行します。
ついうっかりいつも通り作業を始めたら何となく周囲の空気に違和感を感じてカレンダーを見れば、そうだ今日は祝日じゃないか、と。
こんな日はたまに感性を引き締めるというか、偉そうに言えば磨くというか、そんな意味もあって見直す映像があります。
それはN饗の演奏を撮りためた中のもので、ヴァイオリンやチェロのソリストの演奏の画像集です。
その中でも特に優れた演奏家の音色を比較する為に聴くのが、庄司紗香やレーピン、リサ・バティアシュヴィリなどです。勿論その他にも優れた奏者はおりますが、単に聴いて楽しむのではなく、あくまで音質音色、バランスなどの重要性に対する感性や緊張感を自らに絶やさない為に確認します。
元々がTVや映像機材を通しての音源な訳ですが、それでもはtmpスピーカーに繋いで確認していますので演奏家の音質音色の違いはよく聴き取れます。
何度も聴き比べるのは皆それぞれに素晴らしいヴァイオリニストですが、それぞれが演奏する楽器自体の音質音色バランスにも明確な差があって、レーピンと庄司紗香の二人の奏者のヴァイオリンの低域の歪み方が割と似ていて、ワタクシ的には奏者の手腕ではなく楽器本体に手を加えるべき余地がある鳴り方として感じているのですが、リサ・バティアシュヴィリのヴァイオリンに関しては全域に渡って素晴らしい音質音色とバランスを備えていると感じています。彼女自身も素晴らしい奏者ですしね。
とまあ、そうして聴き比べていると自らの作業に於いてもとてもいい刺激になるんです。楽器は違えど、音楽的なサウンドのクオリティに関しては製作家は演奏家同等か、それ以上の厳しさで望むべきだと思うからです。
未だにそれを結果として得るのは非常に困難な作業ではありますが、少なくとも製作家にそのクオリティを求める認識が不足していたり無かった場合、それは楽器の音に明らかな形で結果として現れるものですから、単にギターはギターだし、と割り切ってしまってはその製作家に成長は無いんですね。
その点でも、よりシビアーなクオリティが求められる楽器のサウンドは非常に参考になります。
同時に同じ楽器であっても出音/サウンドは奏者に依ってぜんぜん異なります。
tmpに於いての試奏ですら、同じ試奏用の楽器チェックでも音抜けする方、しない方、線の太い方、細い方、出音自体が良い方もいますし残念な方も。基本的に左右の手のバランスがジャストの方、ズレてミュートしながら弾いている方など、その出音を決定している要因も見えて来ます。プロでもアマでもそれは基本的に同じです。
ワタクシの仕事に於いては少なくとも奏者の演奏技量は別として楽器本体には問題が無いレベルに仕上げる事が最重要となります。結論としては奏者の技量まであからさまにしてしまう楽器こそ本物と言えると考えています。
写真:南ドイツ産の素材が輸入業者さんでの製材を終え数ヶ月の寝かしを経てから、予定では梅雨前にはtmpに到着予定です。それから数年間ここでの燻煙と寝かし期間に移行します。