個別報告 ギターのOさん

2/2 昨晩からの降雪でさすがに さ、寒い。
写真は先日オーダー内容が決まったギタリストOさんのボディ材です。ソリッド・スプルース(正確には別種の針葉樹材ですが)のTELESAのボディです。
Oさんの要望は既に把握済みですので、G・トーン設定でのHP設定(フロント/ハム+リヤー/P-90・フラット)仕様でこれから加工を進めて行きます。
Oさん用にセレクトした強靭な冬目を備えた板材から切り出した板目木取りの個体です。要望のサウンドを確保する為に材厚設定もTELESAとしては最大厚に設定しています。勿論ネックはイタヤカエデのスロープヘッド仕様です。
これで鳴らないワケが無い、と製作者が確信しながら製作して行くという事は実に重要なことです。もし「出音なんて作ってみなくちゃ分からない」と作家が思っていたのなら、それは信頼してオーダーを下さった依頼者に対して失礼な話です。
確実に要望を満たす作業を行う自信が無いのならそれは最初から受けるべきではありませんからね。
でも実際にメーカーや工房などにオーダーを出す際に製作サイドになんて言えばいいのでしょう?って思われるかも知れませんね。そんな時は実際に製作を行う人間に率直に尋ねるといいでしょう。
「求めるサウンドは◯◯、◯◯←(具体的な内容)などですが、そのサウンドが得られる仕様はどんな内容になるでしょうか?また、要望通りのサウンドが得られない楽器に仕上がっていたら購入しなくて良いと言う条件で受けて頂けますか?」とお聞きすればいいのです。
サウンドの要望に対して具体的なスペックで返答があり、その内容で要望に応える自信がある製作家であるなら「ではこれでお受け致しますから」と答える筈だからです。
もし「そりゃあ、作ってみない事には何とも言えませんね、音はそれぞれ好みの問題ですから」と、よくあるパターンで返答が返って来たら、それは最初からダメ元でオーダーするか、その製作家には依頼しない方が賢明でしょうね。
明日は晴れてくれるのかな?塗装も燻煙作業も控えてますので天候回復を願うばかりです。