個別報告 Mさん

相変わらず様々な作業を進めています。
先日、木目は地味ですが霜降りの様な木目の材密度が素晴らしいメイプル材が届きましたので早速燻煙処理を行っています。
皆さんは派手なトラ目やら玉木に気をそそられるかもしれませんが、それらはソフトメイプルの表皮材に出易いので要注意材。本来楽器には使えない材です。
本当に音質的に素晴らしい素材は小さなリップルマークの集合体の様な、丁度極上の牛肉に出る霜降りの様な木目材が一番。ワタクシの一番のお気に入り。
ポンッ!と素早くナチュラルなトーンで全域が同時に立ち上がり、深い木の響き方をする為に感情移入に応えてくれる素晴らしい材です。通常のメイプル材ではなかなかお目にかかれませんがイタヤカエデ材には割とよく見かけます。時に木自体に光沢があるのでウロコの様に輝いて見えたりもします。今回燻煙庫に入ってるメイプル材も見た目は地味ですがとてもいい素材です。
写真はMさん所有の00年製のJB-スタンダードです。サークル・フレッティングを広める為に企画的にフジゲンさんのファクトリー加工で製作したボディ&ネックを元にtmp設立当初に限定製作したモデルです。*現在製作は行っていないスタンダード仕様品
今回はオーバーホールを兼ねて現在のtmpのベース仕様にペグ以外のパーツをグレードアップ。フロント・PUが低音弦側が延長して見えるのはPUカバー横のピックガードに段差加工を施して親指をキープし易い様にしたものです。親指を安定させたいと言う依頼者さんの要望にこんな形で応えました。黒く見えるのは3Pのピックガードの一番下のブラック層の部分迄トップから掘り下げてあるからです。
Mさんにはいつでもお渡し可能です。