思案中 | tmpブログ

思案中

$tmpブログ-01231/23 ヨコハマ快晴。でも空気が冷たいですね。

写真のネックは4本全てスロープヘッド・ネックです。3本は作り替えですが夜通しヒーターを掛けては一旦オフにしてクールダウン、そしてまたヒーティングと、それを繰り返して塗膜硬化させているものです。どれもいい出来に仕上がって来ています。

実は最近あることで思案中なんです。tmpは今年の春で10周年を迎えますが、設立から当分の間はそれまでメーカーさん絡みで拘って来たミュージシャン諸氏の仕事依頼は基本的に全てお断りをするべきとして、実際そうし続けて来たんです。
tmp設立前まではメーカーさんの楽器開発やモニター・プレイヤーさんの楽器の開発担当をさせて頂いた身分ですから、独立したからといってそれらのミュージシャンと関わりをそのまま継続して行くわけにはいかないと考えての事です。
メーカーさんの広告塔みたいな立場がモニター・プレイヤーさん達ですから、彼らの楽器に手を加えたりtmpの楽器を弾かせる、なんて事は基本的に御法度ですからね。でも彼らと顔を合わせたら様々な要望が出て来てしまいますから現場にも出来る限り顔を出さない様にこれまでしてきました。
勿論tmp設立後に親しくなったプレイヤーの方々は今回のお話とは別枠ですが、それでもメーカーさんからモニター楽器を供与されてる方にはなるべく距離を置く様に心がけて来ました。まあ、それが業界で食わせて頂いて来た人間のある種通すべき「筋」ってもんだろうと。

ちなみに、ワタクシの様な個人製作家がアーティスト達に楽器のモニター供与なんてことは到底出来る事ではありません。沢山作って沢山売らなくては行けないメーカーさんしかモニター供与するメリットも無いですからね。更に、モニターで楽器をサポート供与する場合、その影響でそのモデルが4、50本程売れない事にはメーカーサイドもモニター製作したメリットが出無いのも事実です。
まあ、そんな諸事情含め設立から今日迄は上記の様なワケアリ期間でしたが、そうは言ってもさすがに10年も時が経てば、そろそろそれも時効かな、と。

そんな折にある著名プレイヤーさんのマネージャーさんがここまで訪ねて来られ「作業の依頼を受けてもらえないだろうか?」とのお願いでした。以前にもこうした依頼を幾度となく受けましたが、殆どお断りをして参りました。とは言えこちらもお世話になった方々ですから今後はスタンスを少し変えるべき次期かな、と思案中なのです。

意識的にライブやレコーディング現場からも遠ざかっていたのですが、必要とあらば、今後はぼちぼち現場にも足を運んでみようかなと思っています。取りあえずは28日かな。