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谷絹子容疑者が出版した著作。「真の成功者」として中国ビジネスで成功するノウハウを記していた(写真:産経新聞) |
「途中でやめるから失敗になるのだ。成功するまで続ければ、失敗はない」
谷容疑者は平成19年に出版した著書「ついに出た!本当に役立つ中国ビジネス虎の巻」で、成功の秘訣(ひけつ)をこう記していた。
谷容疑者は昭和61年にUFOの前身となる会社を創業し、上海や北京で国内外の衣料品のOEM(相手先ブランドによる生産)を展開。平成21年7月期決算では895億5千万円の売り上げを計上するなど、「彼女(のアドバイス)なくしては中国ビジネスは成功しない」ともてはやされるまでになった。
19年に発行されたビジネスマン向けの雑誌では、中国での定宿として、各国要人が集う北京の釣魚台国賓館を使っていると紹介。自身のブログでも、F1レーサーやプロゴルファーとの親交をアピールしていた。
一方で、上海で勤務経験のあるUFO元社員は「生産量や工賃から判断すると、工場の年間売上高は5億~8億円だった。経営がうまくいっていたと感じていた社員はいない」と話す。20年9月ごろには、すでに経営状態が悪化。取引先にまで「欧米の企業から商品代金30億円の金がある」と融資を求めるなど、なりふり構わず資金繰りに奔走した。
谷容疑者は管財人への説明や産経新聞の取材に対しても、疑惑を一切否定。「根拠のないマスコミ報道などが資産の劣化につながった」などと主張し、債権総額の9割免除を求めるという「荒唐無稽な内容」(債権者)の民事再生案を提示していた。一方で、東京と大阪のタワーマンションにある自宅は売却。自身の所在は、ごく一部の関係者にしか明かしていなかったという。
「この記事の著作権は産経新聞に帰属します。」
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