友人に勧められた『正負の法則』を読んでみました.

自己啓発モノに対する抵抗はかなり無くなってきたものの,筆者のディマティーニ博士って,写真もなんかあやしいし.「一瞬で人生の答えが見つかる」というサブタイトルもインチキ臭い感じです.

しかし,その友達と話していると,今まさに私に必要な本のような気がしてきて,重い腰を挙げ読んでみました.

そして…やられました.目からウロコです.

抜粋します.

「家庭でも社会でもすべての人に対してポジティブであろうとする人は,結局,自分自身に対してネガティブになります.ポジティブとネガティブのバランスから逃れることはできないからです.世間に対して自分がいかにポジティブで楽天的であるかを見せようとすると,私生活や健康面が混乱します.」p.95

私の経験に限って言えば,まさしくその通りです.
そういうところから,嗜癖的な自分が生まれます.
絶対自分のためにならないことをしてしまう時って,人に尽くしすぎて心がカサカサの時です.
無自覚にプラスに寄りすぎると,バランスを取り戻すためのマイナスを必要としてしまうのですね.
要はその意識化ということでしょうか.

そして,この本の何よりびっくりなところは,第9章のワークの部分です.
指示に従って自分の感じていることを書き出すと,ものすごく意外な発見がありました.

思い出すのも嫌な人達のことを思い出しても,心がワサワサしなくなりました.
私の人格を否定する(と私が感じる)人達のことを,考えるだけで心が重たかったのに,今は読後間もないからか,特に何も感じません.
むしろ,これまでいろんなことを感じてきたなーという実感と,ディマティーニ氏が言うように,やっぱり嫌な人との出会いは私に必要だったのかも…という気分になります.

そして,私は意外としょーもないことにこだわっていて,それによって人を好きになったり嫌いになったりしてるってこと,すなわち,私は自分で思い描いているほどには高尚な人間ではないっていうこと,でもそれは私の一部であって,それも含めて自分をしっかり認める必要があるっていうことです.

おそらく,一年前にこれをやってたら違う感じだったと思います.
ということは,一年後にまたこれをやったら,さらに違う感じのような気がします.

そして,やはりsuppressionのreleaseに資するものであってほしいと願っています.