アン・ウィルソン シェフ (著)『嗜癖する人間関係―親密になるのが怖い』を読んで,嗜癖という概念を知ってから,自己認識が変わった.
自分が感じている生きづらさの原因を,自覚できるようになった気がします.

私の理解した嗜癖の概念は,こういうことです.
人の心が壊れると精神や心の病気になるが,そんな明らかな症状はなくても,心が傷を負っていたり疲れすぎたまま放置すると,何らかの形でその影響が現れる.
一度や二度のやけ酒ややけ食いは単なる「憂さ晴らし」として位置付ければよいけど,続くと徐々に人格が変わってしまうような気がします.本人も,なんかちょっとおかしいと思ったり,自分が幸せだと感じていなかったり.こういうこれまで病気として定義されてこなかった生きづらさの原因を指すものです.

こういうのは,自分自身との対話が上手くいっていないということなんだそうです.自分の気持ちや問題と向き合わないで,やけ食いややけ酒でごまかしてしまうと,どんどん未処理の気持ちが累積してしまう.なので,自分の癖や傾向を認識して,未処理のまま放置しないで,向き合っていきましょうということだと思います.


さて,嗜癖を認識することで自分自身への見方が少し変わりましたが,これをどう改善していくのかがとても難しい.

私は疲れすぎると自信喪失して人を信頼できなくなるので,忙しい日が続くと,一日が終わって疲れて帰宅した時には,自己評価は最底辺に達し,自分が無価値のような気持ちで眠りについてしまいます.これって,完全に嗜癖です.でも,そんな自分をコントロールできていません.

カンクンに行った時,すごくきれいな海,空,光をたくさんみて,宇宙とか神様と表現されるような大きな存在を感じて,祈りたい気持ちになりました.そして,自分の中にこの存在を維持できたら私は大丈夫って思った.でも,この気持ちを維持するのってとても難しい.これが私の目下の課題です.

こうやって考えると,教会とかお経とかお祈りとかは,神様の存在を日常生活に埋め込むためのツールなんでしょうね.特定の宗教に所属してる人がうらやましい.

今のところのとりあえずのresolutionは,非常に身近なところから,部屋の掃除です.ネットでみつけたSHIHOさんのホームページのビデオで「いつも自分のからだとこころをクリアにしておくことが大事.部屋の片付けとか…」と言っているのを聞き,shihoさんのことはよく知らないけどこの発言はとても説得力があると思いました.