クリスマス。2時50分。

矢神は矢継ぎ早に警視庁、自衛隊諜報部にも連絡を取り、対応を急いだ。
諜報部、公安調査庁には地下組織の解明、警視庁部隊三十名には本庁で待機するよう指示した。
次の解放場所はレインボーブリッジか東京タワーのどちらかだと考えていた。
ある理由によりその二つしかないと考えていた。

そして、各国連合を二手に分けて行くように陸軍大将、リッツに依頼した。
地下組織は・・
來未から電話だ。「いくつかの情報をひっぱりだしたわ。おそらく組織のアジトは増上寺の地下からいけるはず。」なるほど。こんなに早くアジトがわかるはずがない。犯人サイドの罠かもしれない。しかし、もう時間がなかった。あと30分で四時だった。タイムリミット、全て解決するはずだ。來未は増上寺に警察部隊と向かう。「死なないでくれ。」心の中で祈った。
矢神は加勢、まおと東京タワーに向かった。
「加勢、車を回してくれ。」「よし、行こう。」外に加勢が向かった。
「矢神さん!」「ん?」 まおの唇が口にあたった。一瞬だけ、夢、その後はまた口を引き締めた。


第27話 クリスマス 午前2時20分

一同はイタリア大使館に戻って、大使に一連の情報と地図を渡した。各国の特殊機関と日本政府の秘密機関の編成で次の解放、犯人確保と同時に地下組織に突入し黒幕を逮捕する、暁計画が決定した。「官房長官にも電話した。」加勢は矢神に話した。矢神は犯人の地下要塞攻略は絶対に無理というワードが気になっていた。トラップだろうか?先程の犯人は解毒薬を打ったのであと2時間ぐらいは起きない。
「矢神さん、暗号を解きましょう?あと、各国政府は為替介入から暁作戦に路線変更したわ。今までのいきさつで矢神さんを参謀にしたい意向みたい」麻央だ。「それは無理な話では?責任が重すぎる。だけど、最後まで全うしたい。麻央さんのために。」そう言って矢神は真剣な顔をしながら笑った。
その後暁作戦のトップ、ドイツ大使に滞在していたドイツ陸軍大将、イタリア大使と打ち合わせがあった。
その後、
「矢神、どうだった?」加勢が話しかけてきた。「ああ、要するに、次の解放場所を探してほしいということと、人員は各国連合で百名、日本側で五十名らしい」「なるほどな」加勢は何故か納得していた。
矢神の電話が鳴った。なんてこった!こんな時に別れた來未からだった。「もしもし、すまない、今仕事中で」「わかってる、全て聞いてるわ」「?」「法務省公安調査庁と警視庁SAT部隊、陸上自衛隊諜報部が日本側よ。それで、私が公安調査庁の責任者ということよ。官房長官の話であなたの指示で動くようにと言われているわ」そうそうことか。
こじれた話になってきた。クリスマスの夜中は長い。
tmngoodさんのブログ-201002042014000.jpg

第26話 クリスマス。午前1時55分。

矢神、加勢は足早に寺を登った。
辺りは静かだった。
人がいた。
「加勢、犯人だ」犯人はスーツにサングラス、腕には十字架のアクセサリーをつけている。隣には人質。
「ほう、ここがわかったとわね、ほら、小娘をリリースする」犯人が小さな声で話した。大使令嬢が放された。
「動くな」加勢がピストルを構えた。
「素人さんがガンか?撃ってみろ。周りはこの暗さだ。当たらないよ」
一瞬加勢がひるんだその時だった。5メートルくらい離れてた犯人が一気に近づき、加勢のピストルを蹴り上げた。「しまっ・・」「加勢」さらにあっという間に加勢は蹴り上げられた。失神した。
「オー」矢神は声を奮い立たせ犯人に殴りかかった。犯人は即座にかわし、矢神に回し蹴りを浴びせた。「失神だけは・・」心の中で叫んだ。「オマエラハ終わりだ」犯人はまず矢神に毒を打とうとした。
その時、一瞬だった。矢神はポケットに入れていた注射針をだし、犯人の首に突き刺した。
「グア~」犯人はわめいた。成功だ。まもなく犯人は痺れて動けなくなる。
フラフラになりながら、矢神は立ち上がった。「素人だと思って油断したな。さぁ、教えてもらおうか、黒幕は誰か?お前達のアジト、目的、薬の在処を」犯人は笑いだした。「言うはずがないだろう」「そうかな?お前に打ったのは特殊な薬でね。痺れ。特殊な自白剤が入っている。このままいけば、あと一時間でお前の命もなくなる。お前のアジトは地下の要塞なんだろう?ゼウス関係の企みなんだろ?」犯人の目が変わり、息が苦しくなってきてるようだった。「もう知ってるんだな。アンダーグラウンド。全てはそこだ。だが、お前では、絶対に無理だ。自爆用のボタンも押せないとは・・、お前の勝ちだ」犯人は目をつぶった。聞き出せなかった。犯人のスーツに何かないのか?自爆用の小型爆弾。ピストル。ナイフ。あと・地図。あった。地下の地図だ。「加勢、起きろ、行くぞ」加勢の口から血。歯も折れていた。「うっ、矢神、どうなった?」「勝った。地図を手に入れた。大使館に戻ろう」「良かった」大使令嬢は怯えたままだったが、少し笑みがでた。「さあ、みんなで帰ろう」
青松寺の闘いは勝利した。ジャストワンビクトリー?次は?