
第21話。クリスマス。午前0時5分。
矢神は頭を打ったせいか、意識がもうろうとしていた。必死に麻央の方を向いた。写真のせいか?犯人は車から、離れていく。まさか??
大使令嬢に起こしてもらい、車に近づく。麻央は気を失っている。「開かない!」矢神はドアに手をかけるが、全く開かない。音がする。ドアの下には時限爆弾があった。犯人撮影写真の証拠品もろとも爆破する考えだ。爆弾に関する知識は全くない。「来ちゃダメだ」大使令嬢には伝えた。オレの責任だ。おそらく、睡眠薬を打たれて・・起こすしかない。時限爆弾には10分の表示。ドアを何度も叩く。携帯もかけるが、全く起きない。5分の表示。まて、落ち着け。後ろのバンパーが開いてれば、何か入ってる可能性がある。開いていてくれ。試してみた。「開いた。中に・・」何もない。あと3分くらいか?2人とも吹き飛んでしまう。矢神はこんな冬なのに汗をかいていた。
中に新聞で包んでいる物があった。鈍器であればいいが。中を見た。驚きの物だった。「ピストルだ。やれるか?撃てるか?」心の中で叫んだ。やるしかない。あと2分。ピストルは重かった。後ろのガラスを撃った。「ぐっ」反動が凄まじかった。ガラスが割れた。中に入れた。麻央は生きてるか?体は温かった。しかし、もう時間がない。最速は?エンジンをかけてドアを開ける!「助かった。鍵は付けっ放しだ」エンジンをかけ、ドアを開ける。もう数秒だ。何とか麻央を引きずりだした。表示を見るとあと10秒。遠くに離さないと。お姫様抱っこは生まれて初めてだった。車から離れる。そして「ドドドド」
車が爆発した。間一髪爆発から逃れることができた。しかしそれも束の間、まずいと直感した。矢神はピストルを持っていた。それに気絶している麻央に大使ご令嬢。爆発を聞きつけ、警察が来るとしばらく拘束される。逃げなければ。命だけは取り留めた。しかし、スペイン坂の闘いも完敗だった。