NHK Eテレ『Rの法則』や『社会のトビラ』を担当する、NHK制作局チーフ?プロデューサーの桑山裕明氏。全国の学校、授業を取材する中で「こんな先生に教えてほしい」と思う先生がいる。今回は「良いオトナ」になる条件を楽しく体得させる授業を行う、岩手県のPa先生を紹介しよう。
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「立場を変えて、ある歴史の事実を見てみよう」という社会科の授業です。「立場が変わると、物事の見方も変わる」。これを体験することは「良いオトナ」になるための必要条件といえます。
戦国時代に、フランシスコ?ザビエルが来日して布教活動を始めました。 ナイキ SB 衆?僧?戦国大名が、キリスト教をどんな風に受け止めたかをそれぞれの立場で考え、寸劇にして発表します。先生は、歴史的な事実にもとづいてシナリオを書けるよう、人物辞典や歴史マンガなどの資料を各チームに提供しました。
民衆チームは、農民がキリスト教を信じた理由に注目。宣教師の薬で病人が治ったり、戦争の中に「救い」を求めたりする人々の気持ちがみえてきました。一方、仏教を信じる人や迷っている人も。そこで、キリスト教賛成派と反対派のやりとりを描くことにしました。
僧侶チームは、キリスト教に不信感を持っていた様子を描くことに。大名チームは、貿易を盛んにしたい思惑で布教を認めた事実をつかみ、寸劇のタイトルを「貿易大好き☆俺達大名」としました。
ここで先生は、「ザビエルの教えは、人々に受け入れられたか、受け入れられなかったか」についての意見を、最後のナレーションに書くよう指示しました。子どもたちは、もう一度資料を見直します。見直しでの発見こそ「本当の知識」になるものですが、この面倒な作業を進んで行うように導けるのも、授業の達人といえます。
最後に、寸劇を見てわかったこと、つまり事実を基に話し合います。これも「良いオトナ」の条件だと思います。教育は「良いオトナ」を育てるためにあるのです。