『あの日』気づいた想い4 | kurichiのブログ

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改めてよろしくお願いします
東方神起にはまって5年目のまだまだ新米ペンです❗
拙い 妄想話を 書かせていただいてます。
よかったら チラッと 覗いてやってください。



「…ああ~ユンホ 帰って来たのね?」
「…母さん…まだ起きていたの?」
「…だってあなたが急に出ていったってお父さんから聞いて…」

家に着いた頃には夜2時をとうに回っていた
昔から心配性の母親が 俺の帰りを待っていたんだ
「…夜はまだ冷えるんだから…風邪を引くよ?」
寝間着に薄いカーディガンだけの姿で玄関ホールにいた母親に上着を羽織る
「…ありがとう…」
「…身体冷えてるじゃない!? 俺の事なんて放っておけばよかったのに…」
「…何言うの!!? あなたもソンリョンも大切な私の子供なのよ!? 親なんだから心配するのは当たり前でしょ!?」
「……母さん…」

「……明日開店だからさぁ……まだ残って作業してくれてるスタッフに差し入れして来たんだよ」
「…そうだったの?…でもそれならそう言って欲しかったわ」
「……ごめん…」
「…ふふ…ユンホは子供の頃から そうよね? ひと言足りなくて 誤解されやすいのよね? 本当は誰よりも優しいのにね?」
「…………」
「…さぁ早く中に入って? 何か温かいもの飲む?」
「……うん」

頑固でワンマンタイプの父親とは違って
穏やかでいつも落ち着いた感じの母親
この母親の存在があるから 俺は この家にいるんだ

「…ユンホ? 明日の祝賀パーティーにね?…お父さん ヘリョンさんご家族を招待されているみたいなのよ」
「…!!?…」
ヘリョンは 父親の遠縁の女性で
一時は兄ソンリョンの結婚相手の候補として よく家に来ていた
父親のお気に入りの女性だ
まぁ家柄もいいし 世間一般の美人の部類に入る
学歴もまぁいい方だろう
………俺は興味ないけどな………
兄ソンリョンも 
「……性格的に好きになれない」
「…彼女以外なら どんな女性でもいい」
と言って 父親を困惑させていたっけ

兄が父親に逆らうのは 初めてだったから
渋々 別の女性と いわゆる見合いをさせて 今の兄嫁を迎えたんだ

「………兄貴がダメなら弟の俺に…って? あの人は 何故そんなにヘリョンに拘るんだろう?」
そう言うと
「………ヘリョンさんのお母様と 縁が出来るからじゃないかしら?」
「……え?」
「…わからないとでも思っているのかしらね…」
「…母さん?」

その時の母親の顔は 今まで見たことないような 何とも言えない顔だった


そして
開店の日の朝を迎えた

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