あなただけを…2… | kurichiのブログ

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改めてよろしくお願いします
東方神起にはまって5年目のまだまだ新米ペンです❗
拙い 妄想話を 書かせていただいてます。
よかったら チラッと 覗いてやってください。




「チャンミン? 次の日曜日 予定を入れるんじゃないよ?」
夕食の席で祖父がそう言った
「…え? 何かあるのですか?」
「わしの古くからの友人が訪ねてくるんだ…お前の20歳の祝いにな」
「……お祖父さんのご友人がわざわざ?」

祖父はにこにこして
「手広く商売をしている奴でな? 今は海外に暮らしているのだが 久しぶりに帰国するらしいのだよ…孫を連れてくると言っていた」
「……孫?」
「なんだ?忘れたのか?昔会った事があるぞ?」
…え?…

「…あなた?…あの時チャンミンはまだ3歳でしたもの…物心つくかつかないかの頃ですよ?覚えているわけありませんよ?」
祖母が 僕に向かって
「…ねぇ? いきなり言われても困るわよね?…気にしなくていいのよ?チャンミンだってお友達と出かける事もあるでしょ?」
「あ、いえ お祖父さんの大切なご友人ですから…僕の予定なんて何とかなります」

その日は 夜に幼なじみと食事に行く予定だった
来客は昼らしいから大丈夫だろうと思っていた

まあ一応 連絡はしておくかな


食事時
話をするのは祖父中心で
妹弟達は静かに食べるだけ 特に弟のヨンミンは 食が細いせいもあり母が隣で世話をしながらの食事だ
祖父は 
「いつまで小さな子供みたいな事をしているんだ!!? 男のくせに」
祖父に言われると余計に縮まり ますます食べなくなる
「お祖父さん…ヨンミンだって頑張っているんです…そっとしてやってくれませんか?」
「チャンミンは弟想いだな?」
「……そんな事は…」

妹のヒヨンはさっさと自室に戻って行く
「……女のくせに可愛げのない…」
「…お前達が甘やかすからだ」
ぶちぶちと祖母と母に愚痴る祖父
「……申し訳ありません…」
小さくなって祖父に謝る母

父の姿はない

父は決して祖父と同じテーブルで食事はしないんだ

それが 家の
『シム家』の日常だった

僕は こんな息の詰まる家から 逃げ出したいと思いながら
その勇気もなく



そして 『運命』の日がやってきた


画像 お借りしました。