「もうすぐ はっぴょうかい!!♪」
ピアノ教室から ご機嫌で帰って来たヘヨン
「…ユノさんと一緒に 行くからね?」
「うん‼️」
週末にある ピアノの発表会を ずっと楽しみにしているヘヨンは
「おにいちゃん!!? ドレスと おんなじいろの リボンで かみ むすんでね?」
「はいはい」
ヘヨンの部屋に 掛けてある ピンクの大きなリボンのついた 可愛らしいドレス
初めて 自分で選んだドレス
寝かせつけながら そのドレスを見ていた
「…はっぴょうかいね? ヘヨン…3ばんめなんだよ? おにいちゃん…おくれないように きてね?」
「…大丈夫だよ?…写真 いっぱい 撮ってあげるからね?」
「…うん♪…」
「…靴も 綺麗に 磨いてあげるね?」
「…うん…くつもね?…リボンがついてるの…あのね?…おにいちゃん…」
「ん?…何?」
「……ヘヨンね? すっごくね?…しあわせなんだよ?」
「……ヘヨン……」「…おやすみ…」
「…!…うん…おやすみ…」
嬉しそうに 眠ったヘヨンを見ていたら 涙が 零れてきた
「……何を泣いてるんだ?」
「…あ…すみません…ヘヨンが…」
「ヘヨンちゃん?」
「……『すっごく しあわせなんだよ?』…って!…
4歳の子供に 言われて!…何だか!…胸が アツくなってしまって…」
「…そうか…しかし…お前は ほんとに 泣き虫だな? ……ここに座れ」
「…はい…」
いつものように ブランデーを飲むユノさんの隣に座る
…そっと触れる唇
「…何だ? 変な顔して?」
「……苦いです∥∥∥」「…ふっ…」
ちょっとだけ お酒の味がしたキスだった