季節は晩春、つつじや牡丹に藤と百花繚乱、花達の競演です花束

さて、故郷の山はと言いますと4月も半ばから一斉にお茶摘みが始まりますクローバー

実家では一年ぶんの自宅と贈答用、お茶の加工費用代分摘めばよかったので大したことはありませんが、名だたる産地でしたので摘み手を雇ってるところもありました。

母は早業(両手摘みができます)の摘み手でしたのでどこからも引っ張りだこでした。遠くの山奥の大農家を泊まり込みで転々とする生活が始まります。幼い頃は淋しい思いもしましたねあせる

機械摘み用の茶木だと楽なのでしょうけど、昔は50㎝くらいある大型のハサミに袋を提げてジャキジャキ摘んでありましたねニコ

ですが高級なお茶お茶にするためには今でも手摘みです。
玉露は日光を遮り星空高級なお茶は新芽の先のみ摘みます。
実家では一番摘みだけでしたので、黄緑色の新芽部分は葉も茎も一緒にします。
(茎の節が入らないようにだけ気をつけて)

昔のように絣を着て茜たすきにすげの笠~ブルー音符は身に付けませんが、キャディさん風の帽子にテギンという手の甲付きのアームカバーをはめます。(親指と中指をいれる輪っかつきです)
テボという洗濯かごのデカイ盤(竹製)に摘んだ茶葉を入れていきます。

初めに茶木をブンブン揺すっておかないといろんな虫達が潜んでいるので怖いですガーン
他所は立ち摘みですが家は父が剪定して座り摘みできるようにしてくれてましたので楽チンでした照れ
唐米袋(とうまいぶくろ、麻袋)を草の上に敷いて摘みます。

時はGW真っ盛りお茶摘みもピークを迎えます。なにしろ八十八夜ですからウインク
世の中休みでも物心ついた頃からこの地方では何処かへ出掛けることなどありえませんでした爆笑

ところがちょうどこの時期少し町へ下ったところの水天宮祭がはじまるんですねぇ音符
茶畑に響いて聞こえてくるボンボボンの打ち上げ花火の音❗
それにいちいち反応する姉。
『ねえ、いつ行く?ねえ、何時頃?』の質問が繰り返される。
祭好きお出かけ好きの姉はもうじっとしてはいられません爆笑
必ず5日の最終日の夜にはお詣りと夜店巡りに連れて行ってくれるんですけどね照れ

野苺はたっぷり食べられますし、質素なおかずでも山で食べるお昼ご飯は美味しかったです。何よりも摘みたての茶葉を煎って沢の水を沸かしたヤカンに入れて飲む新茶の味は最高でしたラブ
ワイルドなティータイムですよねコーヒー
今ではなかなか経験できません。

山での楽しみはまだまだたくさんありますが、また別の機会に…。


さてお茶摘みを続けているうちに指先はアクで真っ黒に染まり傷だらけになります。これがお風呂に入るとしみて痛いのですえーん
それと虫との遭遇がなければもっとよかったのですが。

幼い頃、すぐ下のおうちで自家製茶をやっていました。
はっきり覚えてはいないのですが、広い庭に赤土でかまどが作ってあって直径3メートルくらいの平釜で茶葉を煎ってゴザの上に広げて手揉みしてありました。お茶ってこうやってできるんだって興味津々で、よく見に行っては手伝っていました。
手揉みだと茶葉の開きがゆっくりなので何煎も入れて飲めるのです。
最近の茶葉はすぐに開ききって何杯もは飲めないものが多いですね爆笑
釜煎りの香ばしい新茶の香りが大好きでした照れ
貴重な経験ですよねむらさき音符

こうしてGWとは無縁の山里は初夏に向かって忙しさを極めていきますニコニコ



クロスステッチオリジナル図案
左上から茶畑記号、茶枝
右上茶花、茶葉、茶実
(品質が落ちるので花と実は通常付けさせない)