あなたの芸術的感性とつながり、
時代にパラダイムシフトをもたらす未来型教育と表現の専門家
ろっぺんです。
私が時々戻るのは、岡潔さんの本。
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全くわからないという状態が続いたこと、そのあとに眠ってばかりいるような一種の放心状態があったこと、これが発見にとって大切なことだったに違いない。
種子を土にまけば、生えるまでに時間が必要であるように、また結晶作用にも一定の条件で放置することが必要であるように、成熟の準備ができてからかなりの間をおかなければ立派に成熟することはできないのだと思う。
だからもうやり方がなくなったからといってやめてはいけないので、意識の下層にかくれたものが徐々に成熟して表層にあらわれるのを待たなければならない。そして表層に出てきた時はもう自然に問題は解決されている。
『日本のこころ』 岡 潔 著
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「多変数複素解析函数」という
とてつもなく難しいテーマに取り組むと決め、
最初は登山口すら見えない、
手がかりがつかめないそんな状態であったのに、
ある瞬間に一気にわかった時のことを
こんな風に書いているんですよね。
(実際にこの時に「わかった」ことで第5論文まで
書き上げ、第6論文の問題まで明らかになっていたのだとか)
私たちも、あたらしい何かを始めたばかりの時は、
なんの手がかりもなかったり、
話を聞いても、何を言っているのかすら
わからないかったりします(笑)
でも、なんの手応えや感触もないままに
歩いているような感じがしても、
その「なにもわからない」の
感覚、感触こそが宝物で、
その時すぐに理解はできなくても、
必ず育まれているし、やがてわかる時がくる。
大切なのは、わからなくても
「やめないこと」ですね。
岡さんは、数学にもっとも近いのは百姓だ。
なんて書いておられるのですが(笑)
この一節の、
「大きくなる力はむしろ種子の方にある」
っていう表現が私はとっても好きです。
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「職業にたとえれば、数学にもっとも近いのは百姓だといえる。
種子をまいて育てるのが仕事で、そのオリジナリティーは「ないもの」から「あるもの」をつくることにある。
数学者は種子を選べば、あとは大きくなるのを見ているだけのことで、大きくなる力はむしろ種子の方にある」
『春宵十話』岡 潔 著
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この種子を生涯かけてとりくむ
学問やお仕事と捉えてもいいですし、
子供たちも、地球の子供たちである私たちも
種子なのだとしたら、長い時間をかけて
育むことが必要で、大切に育てるからこそ
花開く。
かつて、「短日植物」というのを
習った時にとても感動したのですが(笑)、
自然は、水や肥やし、光があればあるほど
いいというものではなく、
適切なタイミングで必要なものを
必要なサイクルで受け取るから
花開くと教えてくれています。
時間がかかることも味方にして
花は開くと信じて取り組む。
今日は、坂村真民さんの詩で
締めくくろうかなと思います。
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花
何が一番いいか
花が一番いい
花のどこがいいか
信じて咲くのがいい
真民
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今日もお読みいただき
ありがとうございます。
ろっぺん
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