こんにちは

いつもお越しいただき
ありがとうございます



梅雨らしいお天気☔


朝から
読み聞かせに行きました

今回は
こんな小道具を使って読みました

こどもたちは集中して聞いてくれますよ








ところで
どうして
これがオバケ👻の話になってしまうのかな?
とってもハテナ❓なのです・・・・




皆さんはどう思いますか?




小川未明さんの原作を
紙芝居用にアレンジしたものに
桜井誠さんが絵をつけました
(文は私がブログ用に変えてあります)



「赤いろうそくと人魚」

暗い北の海に
まもなく子供が生まれる美しい人魚がいました

「ここはなんと寂しいところだろう もうじき生まれてくる子どもには こんなところで暮らさせたくはない」



「聞けば  人間は心の優しいものだという 幸い私たちは人間に似ている  そうだ  赤ん坊を人間に育ててもらおう」





人魚は
長い間 海を泳いで
海岸の小さな町へ来ました

小高い山の上に 神社の鳥居が見えていました

その山の下に
ろうそくを売っている年寄夫婦の店がありました


「おじいさん 今日もどっさりろうそくが売れましたよ  私はお参りに行ってまいります」

「ああ ありがたいことだ 私の分も お礼を申してきておくれ」
おばあさんが
お参りをして
山から下りて来ると

「おぎゃあ おぎゃあ」


「あら こんなところで赤ん坊が泣いているよ」


「神様が私たちにおさずけ下さったに違いない」

赤ん坊は
いかにも可愛い女の子でした

けれども
お腹から下の方は
人間の姿ではなくて
魚の形をしていたのです

「おばあさんや この子は話に聞いている人魚の子に違いない」

「でもねえおじいさん この子は人間の子に負けない程 きれいな可愛い顔をしている」

「大きくなったらきっと利口な娘になるよ」



人魚の子は
ろうそく屋のおじいさんおばあさんに育てられて
心の優しい
きれいな娘になりました
姿が変わっているので 外へは出ず

いつも奥の部屋で
真っ白なろうそくに
赤い絵の具で
魚や貝の絵を描いていました


このろうそくは
とても良く売れました


それは
このろうそくをお宮にあげると

どんな嵐でも
船は無事に帰れるという噂が広がったからです
お宮には
ろうそくの火が絶えたことがありません

美しい灯火の光は
遠くの海の上からもよく見えたのです





娘は
仕事に疲れると
窓から外を眺めました

波の音を聞いていると

遠い北の方の海が
なぜか恋しくて恋しくてたまらなくなってくるのでした


そして
黒ぐろとした瞳に
涙さえ浮かべることもありました







外へも出ないのに
どうしたことでしょう


ろうそく屋の娘は人魚であるという噂が広がりました



そして南の町から
ひとりの見世物師が やってくるようになりました

「なぁ 金はこの通り いくらでも出す この家にいる人魚を売ってくれ」


「昔から人魚というやつァ 縁起の悪い 不吉なもんだ 」
「お前さん達に どんな災難が起こるか わかったもんでないぞ」


年寄り夫婦は

人魚が不吉なものだと聞かされると
急に恐ろしくなってきました



そのうえ
たいへんお金にもなるので

とうとう売る約束をしてしまったのです
「おじいさんおばあさん どうぞ 知らない国へ売ることだけは許してください」
娘は泣いて頼みました

しかし いくら頼んでも
もう鬼のような心持ちになってしまったふたりは 聞いてくれませんでした




「さぁお前はこの中に入るのだ」
「さあ早く」


娘が無理やり連れ出されたあと
部屋の中には

ただの赤いろうそくだけが残されていました



その晩

夜が更けて
あたりがしーんと静まり返った頃


トントン

トントン



「ろうそくを売ってください」

「ろうそくを売ってください」

おばあさんが急いで戸を開けると
そこには きれいな女の人が立っていました



娘の残した赤いろうそくを受け取ると

女の人は姿を消しました




するとたちまち

ドドドドーーッ
ドドドドーーッ


空模様が変わって
すさまじい嵐になりました


バリバリ バーーーン

娘を乗せた見世物師の船は
粉々に砕けて
暗い海の底へと沈んでいきました



「ああこの嵐では あの船もどうなったことやら・・・・」
「恐ろしいことだ恐ろしいことだ」








この嵐の後

誰があげるのか

時々
赤いろうそくがお宮に灯りました

その晩は必ず激しい嵐になり
船が沈み
人が死ぬのでした

真っ黒な雨の降る晩に

赤いろうそくの火が
山の上のお宮に上がってゆくのを見た人もいます



そして
この町は何年も経たないうちに
滅びて
無くなってしまったのであります






  ーーENDーー





👻の話でしたか?






こんな怖いお話を読んだので

このあと
2冊目は
新美南吉さんの
「あかいろうそく」
を読みました




こちらは
あかいろうそくを
花火だと思い込んでいる動物たちのお話です


今回の読み聞かせのテーマは
「怖いもの」


花火は爆発するので怖いのです

けれど
どんなに怯えても

これは花火ではありません


ラストはこんな感じです




しかし
ろうそくは
ぽんとも言わずに
しずかに
燃えているばかりでした



ですよね~ウインク
何だかほっこりするお話なのです✨


もう一冊「まばたき」は
次回ご紹介します✨




ご覧いただき
ありがとうございました





それではまた👋✨