今回は受動態を復習しましょう。これも結構よく使われます。
1.受動態の基本(作り方)
・「能動態」は「動作を行うものを中心にして述べる」形(=主語(動作を行うもの)+ 動詞 + 目的語)。 一方「受動態」(=受身とも言う)は「動作を受けるものを中心にして述べる」形で、「主語(動作を受けるもの)+ be動詞 +過去分詞 by ・・・」で「・・・によって~される」という意味を表わす。
例:
(能動態)ジムは1通の手紙を書いた。
Jim wrote a letter.
(a)主語. (b)動詞 (c)目的語
(受動態)1通の手紙がジムによって書かれた。
A letter was written by Jim.
主語←(c) be+(b)の過去分詞 by (a)の目的格
・「能動態」を「受動態」へ書き換える手順
(1)能動態の「目的語」を「主語」に置く(代名詞の目的格は主格にする)
(2)「現在」「過去」「未来」「助動詞の有無」を確認する
(3)a.現在の場合 → is/am/are + 過去分詞
b.過去の場合 → was/were + 過去分詞
c.未来の場合 → will be + 過去分詞
d.助動詞の場合 → can/may/mustなどbe + 過去分詞
(4)「by + 能動態の主語」をつける(代名詞の主格は目的格にする)
・受動態の「否定文」、「疑問文」の作り方は、通常のbe動詞を使った肯定文を「否定文」、「疑問文」にする方法と同じでよい。時制の変化も同様に。
例:1通の手紙がジムによって書かれなかった。
A letter was not written by Jim.(受動態の否定文)
例:1通の手紙がジムによって書かれましたか?
Was a letter written by Jim?(受動態の疑問文)
例:1通の手紙がジムによって書かれるだろうか?
Will a letter be written by Jim?(受動態の未来形疑問文)
例:1通の手紙は誰によって書かれましたか?
By whom was a letter written?(疑問詞(誰によって)を使った疑問文)
2.「by + 能動態の主語(目的格)」が省略される場合
・元の能動態の文の主語が一般の人々を示す「We」「They」である場合、受動態にした時の「by ~」は省略される。
例:(私たち=一般の人々は)コアラを動物園で見ることが出来る。
We can see koalas in the zoo.(能動態)
→ コアラは動物園で見られる。
Koalas can be seen in the zoo.(受動態、by ~は省略される)
例:彼ら(=オーストラリア国民))はオーストラリアで英語を話す。
They speak English in Australia.(能動態)
→ オーストラリアでは英語が話されている。
English is spoken in Australia.(受動態、by ~は省略される)
例:彼ら(=店の人)はあの店でコーヒー豆を売っている。
They sell coffee beans at that shop.(能動態)
→ あの店ではコーヒー豆が売られている。
Coffee beans are sold at that shop.(受動態、by ~は省略される)
3.目的語が2つある場合の受動態
・第4文型(S+V+O+O) でgive、teach、buyなど目的語を2つとる「授与動詞」の場合は、それぞれの目的語を主語にして2通りの受動態を作ることができる。
例:彼は彼女にこの本をあげた。
He gave her this book. (能動態、S+V+O(人に)+O(物を):第4文型)
He gave this book to her. (能動態、S+V+O(物を)+to(人に):第3文型)
→ 彼女はこの本を彼にもらった。
She was given this book by him.(受動態、「her→She」を主語に)
→ この本は彼によって彼女に与えられた。
This book was given (to) her by him.(受動態、「this book」を主語に)
例:トムは太郎に英語を教えた。
Tom taught Taro English.(能動態、S+V+O(人に)+O(物を):第4文型)
Tom taught English to Taro. (能動態、S+V+O(物を)+to(人に):第3文型)
→ 太郎はトムに英語を教えてもらった。
Taro was taught English by Tom.(Taroを主語にした受動態)
→ 英語がトムによって太郎に教えられた。
English was taught (to) Taro by Tom.(Englishを主語にした受動態)
(参考)第4文型を第3文型にした時に「to」と「for」を使う動詞
(1)「to」を使う動詞(動作の方向「~に向かって」「~に対して」)
・give(与える)、lend(貸す)、send(送る)、show(見せる)、teach(教える)、tell(話す)
例:私の叔父は私に素敵なプレゼントをくれた。
My uncle gave me a nice present.(能動態 第4文型 S+V+O+O)
My uncle gave a nice present to me.(能動態 第3文型 S+V+O)
→ 私は叔父に素敵なプレゼントをもらった。
I was given a nice present by my uncle.(me→Iを主語にした受動態)
A nice present was given (to) me by my uncle.(presentを主語にした受動態)
例:彼は私に一枚の絵を見せた。
He showed me a picture.(能動態 第4文型 S+V+O+O)
He showed a picture to me.(能動態 第3文型 S+V+O)
→ 私は彼によって一枚の絵を見せられた。
I was shown a picture by him.(me→Iを主語にした受動態)
→ 一枚の絵が彼によって私に見せられた。
A picture was shown (to) me by him.(a pictureを主語にした受動態)
(2)「for」を使う動詞(利益「~のために」)
・buy(買う)、cook(料理する)、get(入手する)、make(作る)
例:トムは彼女にビールを一杯買った(ご馳走した)。
Tom bought her a glass of beer.(能動態 第4文型 S+V+O+O)
Tom bought a glass of beer for her.(能動態 第3文型 S+V+O)
→ A glass of beer was bought for her by Tom.(beerを主語にした受動態)
*「for」を使う動詞は普通「人」を主語にした受動態は作れない。
→(X) She was bought a glass of beer.
(多分、「彼女が買われる」と誤解されるから?)
例:母は私においしい夕食を作ってくれるだろう。
My mother will cook me a nice dinner.
My mother will cook a nice dinner for me.
→ A nice dinner will be cooked for me by my mother.
→(X)I will be cooked a nice dinner by my mother.
(多分、「私が料理される」と誤解されるから?)
4.各種の受動態
(1)熟語の受動態の作り方
・熟語も1語の単語と同じ扱いをして受動態を作る。
例:あの車は子どもを轢いた。
That car ran over the child.(能動態)
→ 子どもはあの車に轢かれた。
The child was run over by that car.(受動態)
例:母親は赤ちゃんの世話をした。
The mother took care of her baby.(能動態)
→ 赤ちゃんは母親に世話をしてもらった。
Her baby was taken care of by the mother.(受動態)
(2)by以外を使う受動態
・受動態で行為者は「by~(~によって)」で表わされるが、その代わりに「at/to/with」などが使われる場合がある。このような動詞の数は限られているので、熟語として覚えたほうがよい。
例:山頂は雪でおおわれている。
The mountain top is covered with snow
例:私は音楽に興味がある。
I am interested in music.
例:その作家はみんなに知られている。
The writer is known to everyone.
例:私は試験の結果に満足している。
I am satisfied with the result of the exam.
例:私はその知らせに驚いた。
I was surprised at the news.
例:この椅子は木で出来ている。
This chair is made of wood.(材質)
例:バターは牛乳から作られる。
Butter is made from milk.(材料)
(3)第5文型(S+V+O+C) の受動態
・第5文型で使われる動詞(V)は不完全他動詞と呼ばれ、S+V+Oだけでは意味が通じないので目的語(O)を補う「補語(C)」が必要になる(目的補語)。この補語(C)には名詞、形容詞の他、現在分詞(~ing)、過去分詞(~ed)、不定詞(含む原形不定詞)などをとる。
例:彼ら(アメリカ国民)は彼をアメリカ合衆国大統領に選んだ。
They elected him President of the U.S.A.(能動態)
→ 彼はアメリカ合衆国大統領に選ばれた。
He was elected President of the U.S.A.(受動態)
・「原形不定詞」が目的補語(C)として用いられる場合は、受動態になると「to」が付く。
例:私たちは彼が走るのをみた。
We saw him run.(知覚動詞+人+原形不定詞)
→ 彼は走るのを(私たちに)見られた。
He was seen to run (by us).(受動態)
例:彼の上司は彼をそこへ行かせた。
His boss made him go there.(使役動詞+人+原形不定詞)
→ 彼は彼の上司にそこへ行かされた。
He was made to go there by his boss.(受動態)
受動態の色々、思い出しましたか? もともと日本語は「曖昧」を好み、「誰が」という主語をはっきり言わないで省略する傾向がありますから、この行為者を曖昧にする受動態は我々には違和感がないと思います。
ただ、先日アメリカ人のビジネス文書(メール)を読んだら、行為者(彼らの会社から見れば当社の担当者)を曖昧に省略した受動態が多用されていました。論理を重んじ、責任の所在を明確にしたがる欧米人でも、ビジネス上はあまり「you」と連呼して関係をギスギスさせたくない、という配慮なんでしょうか。彼らにとっても受動態は便利な表現方法のようです。
今回も私のブログを訪れて頂き、ありがとうございました。
1.受動態の基本(作り方)
・「能動態」は「動作を行うものを中心にして述べる」形(=主語(動作を行うもの)+ 動詞 + 目的語)。 一方「受動態」(=受身とも言う)は「動作を受けるものを中心にして述べる」形で、「主語(動作を受けるもの)+ be動詞 +過去分詞 by ・・・」で「・・・によって~される」という意味を表わす。
例:
(能動態)ジムは1通の手紙を書いた。
Jim wrote a letter.
(a)主語. (b)動詞 (c)目的語
(受動態)1通の手紙がジムによって書かれた。
A letter was written by Jim.
主語←(c) be+(b)の過去分詞 by (a)の目的格
・「能動態」を「受動態」へ書き換える手順
(1)能動態の「目的語」を「主語」に置く(代名詞の目的格は主格にする)
(2)「現在」「過去」「未来」「助動詞の有無」を確認する
(3)a.現在の場合 → is/am/are + 過去分詞
b.過去の場合 → was/were + 過去分詞
c.未来の場合 → will be + 過去分詞
d.助動詞の場合 → can/may/mustなどbe + 過去分詞
(4)「by + 能動態の主語」をつける(代名詞の主格は目的格にする)
・受動態の「否定文」、「疑問文」の作り方は、通常のbe動詞を使った肯定文を「否定文」、「疑問文」にする方法と同じでよい。時制の変化も同様に。
例:1通の手紙がジムによって書かれなかった。
A letter was not written by Jim.(受動態の否定文)
例:1通の手紙がジムによって書かれましたか?
Was a letter written by Jim?(受動態の疑問文)
例:1通の手紙がジムによって書かれるだろうか?
Will a letter be written by Jim?(受動態の未来形疑問文)
例:1通の手紙は誰によって書かれましたか?
By whom was a letter written?(疑問詞(誰によって)を使った疑問文)
2.「by + 能動態の主語(目的格)」が省略される場合
・元の能動態の文の主語が一般の人々を示す「We」「They」である場合、受動態にした時の「by ~」は省略される。
例:(私たち=一般の人々は)コアラを動物園で見ることが出来る。
We can see koalas in the zoo.(能動態)
→ コアラは動物園で見られる。
Koalas can be seen in the zoo.(受動態、by ~は省略される)
例:彼ら(=オーストラリア国民))はオーストラリアで英語を話す。
They speak English in Australia.(能動態)
→ オーストラリアでは英語が話されている。
English is spoken in Australia.(受動態、by ~は省略される)
例:彼ら(=店の人)はあの店でコーヒー豆を売っている。
They sell coffee beans at that shop.(能動態)
→ あの店ではコーヒー豆が売られている。
Coffee beans are sold at that shop.(受動態、by ~は省略される)
3.目的語が2つある場合の受動態
・第4文型(S+V+O+O) でgive、teach、buyなど目的語を2つとる「授与動詞」の場合は、それぞれの目的語を主語にして2通りの受動態を作ることができる。
例:彼は彼女にこの本をあげた。
He gave her this book. (能動態、S+V+O(人に)+O(物を):第4文型)
He gave this book to her. (能動態、S+V+O(物を)+to(人に):第3文型)
→ 彼女はこの本を彼にもらった。
She was given this book by him.(受動態、「her→She」を主語に)
→ この本は彼によって彼女に与えられた。
This book was given (to) her by him.(受動態、「this book」を主語に)
例:トムは太郎に英語を教えた。
Tom taught Taro English.(能動態、S+V+O(人に)+O(物を):第4文型)
Tom taught English to Taro. (能動態、S+V+O(物を)+to(人に):第3文型)
→ 太郎はトムに英語を教えてもらった。
Taro was taught English by Tom.(Taroを主語にした受動態)
→ 英語がトムによって太郎に教えられた。
English was taught (to) Taro by Tom.(Englishを主語にした受動態)
(参考)第4文型を第3文型にした時に「to」と「for」を使う動詞
(1)「to」を使う動詞(動作の方向「~に向かって」「~に対して」)
・give(与える)、lend(貸す)、send(送る)、show(見せる)、teach(教える)、tell(話す)
例:私の叔父は私に素敵なプレゼントをくれた。
My uncle gave me a nice present.(能動態 第4文型 S+V+O+O)
My uncle gave a nice present to me.(能動態 第3文型 S+V+O)
→ 私は叔父に素敵なプレゼントをもらった。
I was given a nice present by my uncle.(me→Iを主語にした受動態)
A nice present was given (to) me by my uncle.(presentを主語にした受動態)
例:彼は私に一枚の絵を見せた。
He showed me a picture.(能動態 第4文型 S+V+O+O)
He showed a picture to me.(能動態 第3文型 S+V+O)
→ 私は彼によって一枚の絵を見せられた。
I was shown a picture by him.(me→Iを主語にした受動態)
→ 一枚の絵が彼によって私に見せられた。
A picture was shown (to) me by him.(a pictureを主語にした受動態)
(2)「for」を使う動詞(利益「~のために」)
・buy(買う)、cook(料理する)、get(入手する)、make(作る)
例:トムは彼女にビールを一杯買った(ご馳走した)。
Tom bought her a glass of beer.(能動態 第4文型 S+V+O+O)
Tom bought a glass of beer for her.(能動態 第3文型 S+V+O)
→ A glass of beer was bought for her by Tom.(beerを主語にした受動態)
*「for」を使う動詞は普通「人」を主語にした受動態は作れない。
→(X) She was bought a glass of beer.
(多分、「彼女が買われる」と誤解されるから?)
例:母は私においしい夕食を作ってくれるだろう。
My mother will cook me a nice dinner.
My mother will cook a nice dinner for me.
→ A nice dinner will be cooked for me by my mother.
→(X)I will be cooked a nice dinner by my mother.
(多分、「私が料理される」と誤解されるから?)
4.各種の受動態
(1)熟語の受動態の作り方
・熟語も1語の単語と同じ扱いをして受動態を作る。
例:あの車は子どもを轢いた。
That car ran over the child.(能動態)
→ 子どもはあの車に轢かれた。
The child was run over by that car.(受動態)
例:母親は赤ちゃんの世話をした。
The mother took care of her baby.(能動態)
→ 赤ちゃんは母親に世話をしてもらった。
Her baby was taken care of by the mother.(受動態)
(2)by以外を使う受動態
・受動態で行為者は「by~(~によって)」で表わされるが、その代わりに「at/to/with」などが使われる場合がある。このような動詞の数は限られているので、熟語として覚えたほうがよい。
例:山頂は雪でおおわれている。
The mountain top is covered with snow
例:私は音楽に興味がある。
I am interested in music.
例:その作家はみんなに知られている。
The writer is known to everyone.
例:私は試験の結果に満足している。
I am satisfied with the result of the exam.
例:私はその知らせに驚いた。
I was surprised at the news.
例:この椅子は木で出来ている。
This chair is made of wood.(材質)
例:バターは牛乳から作られる。
Butter is made from milk.(材料)
(3)第5文型(S+V+O+C) の受動態
・第5文型で使われる動詞(V)は不完全他動詞と呼ばれ、S+V+Oだけでは意味が通じないので目的語(O)を補う「補語(C)」が必要になる(目的補語)。この補語(C)には名詞、形容詞の他、現在分詞(~ing)、過去分詞(~ed)、不定詞(含む原形不定詞)などをとる。
例:彼ら(アメリカ国民)は彼をアメリカ合衆国大統領に選んだ。
They elected him President of the U.S.A.(能動態)
→ 彼はアメリカ合衆国大統領に選ばれた。
He was elected President of the U.S.A.(受動態)
・「原形不定詞」が目的補語(C)として用いられる場合は、受動態になると「to」が付く。
例:私たちは彼が走るのをみた。
We saw him run.(知覚動詞+人+原形不定詞)
→ 彼は走るのを(私たちに)見られた。
He was seen to run (by us).(受動態)
例:彼の上司は彼をそこへ行かせた。
His boss made him go there.(使役動詞+人+原形不定詞)
→ 彼は彼の上司にそこへ行かされた。
He was made to go there by his boss.(受動態)
受動態の色々、思い出しましたか? もともと日本語は「曖昧」を好み、「誰が」という主語をはっきり言わないで省略する傾向がありますから、この行為者を曖昧にする受動態は我々には違和感がないと思います。
ただ、先日アメリカ人のビジネス文書(メール)を読んだら、行為者(彼らの会社から見れば当社の担当者)を曖昧に省略した受動態が多用されていました。論理を重んじ、責任の所在を明確にしたがる欧米人でも、ビジネス上はあまり「you」と連呼して関係をギスギスさせたくない、という配慮なんでしょうか。彼らにとっても受動態は便利な表現方法のようです。
今回も私のブログを訪れて頂き、ありがとうございました。