「肉離れ」や「モモカン」
の経験がある方、そんな方を対応する方
にとって知っておきたい知識の紹介になります。
筋損傷はスポーツをおこなっている方であれば
重症度に差はあれかなりの方が経験したことがあると思います。
そして
トレーニング指導者やセラピストの方は
筋損傷後のケアをする機会も多いかと思います。
筋損傷後についての
治療・トレーニングに関しては様々な研究が発表されています。
そんな中でも今回は
筋損傷後の運動介入によって生じる組織変化
に関する情報です。
紹介する情報源はこちらになります。
筋損傷後の早期運動介入が治癒過程に及ぼす影響
村上生馬(2014)
つくば生物ジャーナル13、83
【まとめ】
打撲や肉離れに代表される筋損傷後に早期運動介入は損傷した筋の治癒過程
に及ぼす影響について検討した研究
筋損傷後に損傷された筋が筋組織により復元されることを再生といい
結合組織主にⅠ型コラーゲンにより修復されることを線維化という
線維化は通常損傷組織の解剖学的連続性は回復するが、機能の回復は不十分で理想的な治癒とは言えない
筋線維の再生成長を制限することや、密度の高い線維性組織が筋の弾性不足を招き再損傷が起こりやすい
本実験では肉離れ実験モデルを用いて臨床現場に使用可能な早期運動介入(水泳)が損傷した筋の治癒過程に及ぼす影響について検討した
〇方法
筋損傷後1週間後から泳運動1時間1(低強度運動)を行わせた
筋損傷後運動なし群とエクササイズをした群(exercise群)の組織切片を染色し筋線維面積と線維化面積を測定した
〇結果
exercise群の線維化面積は有意に減少
運動介入なし群と比較すると筋線維面積は有意に増加
〇本文献を読んで
介入どの程度で
このような有益な変化が生じ始めたのか?や
運動の継続期間は?
などの詳細については記載がなかったですが
少なくても
筋損傷後(損傷後1週間後からのエクササイズ介入なので修復期だと推測します)
にエクササイズを行うことは
修復組織の質を向上させ
再発生の抑制や、復帰に向けてのトレーニングがスムーズに行う上では
欠かせないものだといえるのかと思います。
肉離れはスポーツを行っている方で経験される機会が多いものですので
利用者さんや患者さんで肉離れ後介入される場合は
考慮しておくとより良いサービス提供につながると思います。
今回の記事も皆様にとって有益なものであることを願います。
本日はここまで
次回をお楽しみに