今回は

「Groin pain syndrome」

に関する文献を紹介します

 

 

 

今回の内容は

 

・サッカーをしていて股関節が痛い人

・Groin painを持つ患者を持つtherapist・trainer

 

にとって有益な情報になるかと思います

 

 

紹介する文献は

 

股関節屈曲時における長内転筋の筋スティフネスに及ぼす股関節屈曲角度の影響

(菊川大輔:日本基礎理学療法学雑誌 第20巻2号 2017年)

 

 

 

【文献内容まとめ】

 

 ・股関節内転筋群の筋損傷はサッカー選手に多く発生する。(シーズン中発生率は14%)

 ・鼠径部痛発生率(競技別)はサッカーが68.6%を占める。

 ・鼠径部痛の原因としても股関節内転筋群の障害が最も多い。

 ・内転筋群の中でも特に長内転筋の損傷が全体の70%を占める。

 ・受傷はキック動作に起因するものが多い。

 ・長内転筋がキック動作において他の内転筋とは異なる特異な役割をもつ可能性があるのでは?

 

 検討内容 

  超音波剪断波エラストグラフィ技術を用いて

  『股関節屈曲運動における長内転筋の収縮時スティフネスに及ぼす股関節屈曲角度の影響』を検討

 

 

 検討結果

  等尺性股関節屈曲に伴う長内転筋の筋スティフネスは

  伸展20°~屈曲20°で優位に高値を示した

 

 考察 

  股関節屈曲運動時に長内転筋にかかる力学的ストレスは伸展域~浅屈曲域で高くなる可能性が示唆された。

 

 

 

Groin Pain syndrome

で特に内転筋のトラブルがあり

特にキック動作で痛みが出現した場合

長内転筋が原因組織である可能性があると思います

 

キック動作で

長内転筋に大きく負荷がかかるのは

蹴り脚の股関節最大伸展から屈曲に切り替わる場面になります

 

この場面・もしくはこの場面に至るまでに

トラブルが生じていることになります。

 

なぜ生じてしまったのかは

股関節自体/周辺の問題であったり

骨盤帯や胸郭の機能不全

下肢からの運動連鎖による影響

など様々なものが考えられます

 

実際どのような状態なのか?

を知りたい方はtherapist・trainer

に個別に確認していただくことをお勧めします

 

Groin pain syndrome

に関しての文献は今後も紹介予定です

 

お楽しみに