急遽、親戚の付き合いという予定外の都合で秋田県に行く用事が出来たので、帰りがてらに鳥海山に登ろうと思って自転車を車に積んで本州の北端に近い秋田県男鹿半島付近に迄、やって来た。 御盆の最中は天気は何処も宜しく無い様子で、瞬間芸の様に晴れ間が所々に出るものの、殆ど一日中曇りか時折通り雨に降られてぱっとしない日々が続いている。 折角の遠出なので天気が良いと良いな〜!と思いつつ秋田県北部の日本海側を南下し、秋田県と山形県に跨がる鳥海山の登り口にになる「にほか市」に来た。 取りあえず、登りだけでも晴れていればと思ったが、山が近付くにつれて麓は晴れ間が時折覗くものの、走っている車から見える鳥海山の姿は、近付くに連れて、山の中腹より高い部分はどっぷり空を覆う雲の中に無理に背伸びして顔を突っ込んでいるかの如く、重そうな所々黒い雲に覆われている姿の全容が次第に明らかになって行った。 車を停める適当な所を探していて時間をかけても仕方無いので、「にほか市立上郷小学校」のある交差点が、鳥海山ブルーラインの秋田側の出発点の奈曽の白滝の傍の奈曽白橋から遠くない所にあったので、そこを出発点とした。

 出発した時には麓一帯は太陽が燦々と降り注いでいたが、此から登っていく先に視線をやると、雲って暗い風景が広がっている。 雨が降り出したら中止しようかな?とも思いつつ、そのまま登り始めた。 麓は見晴らしがいいものの、一旦山肌を登り始めると木々が視界を奪い、見晴らしの悪い空を見上げることが出来る、若干幅の広い林道を上っていくイメージが解りやすいかも知れない、そんな閉塞感たっぷりのヒルクライムになった。

 見えるものが無いと、サイコンをちょこちょこ見る様になる。 平均6%の登りということになっているが、サイコンを見ていると10%前後の勾配が多い様に見え、余り勾配ばかりきにしていると大変だな〜という感覚になるので、サイコンを見ないで、雲が垂れ込めるやや上方に視線を移して、無我の境地を探りつつ、ペダリングを重ねることにした。 標高400m程迄は、なだらかな登りをのんびりと登れるが、その後は九十九折りの登りが延々と続き、勾配がきつくなってくる。 道路到達最高標高地点が確か1052m程だったっけな?(本当は1150mの勘違いだったが、登っている最中はどういう訳か?1052mと勘違いしていた。)600m程上がった辺りから道路は時折ガス(雲)に覆われ始めた。 曇っていて気温が高く無い上に、ガスの中は若干涼しいので夏のヒルクライムの際には悪く無いな?と思いつつ進む。 若干木々の切れ間が所々有るので、晴れていれば見晴らせるのかもしれないが、雲に覆われて風景に関しては殆ど絶望的な状況で登る。 標高1000m程に至って上を見上げると若干雲が切れて、岡の上に人が立って腕を伸ばして辺りを見回しているので、頭上の岡の上まで登って行けば下界を見渡すことが出来るのだろう。 頂上迄もう少しと思って登って行くものの、予定の1050mを越えても頂上が見当たらない。 標高を間違えたことに此処で気付くも、調べるわけにも行かず、どうせ、もうすぐだろうと当て込んで登って行くと、所々で雲の切れた狭い範囲で山の中腹〜麓にかけて一部が見え隠れする様子を見下ろすことが出来た。 また、山小屋が目前に見えたコーナーでローディー1台が颯爽と降りてきたのとすれ違った。 そうこうしているうちに鉾立ビジターセンターのある鉾立展望台に着いて、駐車場の端から下を見下ろしていると、雲が切れると一瞬下界が見渡すことが出来、日本海の風景を薄く目視することが何度か出来た。 下界は少ししか見下ろすことが出来なかったが、20分程滞在しているうちに、天上の空は青空を呈する時が有り、このまま晴れてくれればとおもっていると、一天にわかにかき曇り、雨が降り始めた。 その為、麓の奈曽の白滝やら元滝伏流水等の観光スポットを車で回って時間を潰している親戚に電話で「お迎えコール」。 登りだけで鳥海山の1回目は終わった。 次回は晴れている時に来れると、と言うより、鳥海山を目的に来て見たい。 下って行くと、麓も雨が降っていたので、自分は観光地と縁が無い様子。 観光地も次回のお楽しみとなった。

 

ルート:

 

初日の記録

 8月13日 午前 9時21分 出発
記 録 データ 単 位
時 間  1:35:38 時:分:秒
距 離  16.66km

平均心拍数 148 bpm
最大心拍数 162 bpm
平均速度 10.5 km

最大速度 42.1 km

平均ケイデンス  51 rpm
最大ケイデンス  95 rpm
平均出力  177  Watt
最高出力  285  Watt
最低高度  197 m
最大高度 1155 m
獲得標高  945 m
高度ロス 1003m
最大傾斜 19.1 ゜
最低気温 21.9 ゜C

平均気温 26.0 ゜C
最高気温 33.6 ゜C

消費エネルギー
(GC)  968kj
TSS(GC) 176.3×

IF(GC) 1.057
最大ペダリング効率 68.5 %
平均ペダリング効率 49.9 %

 

ブルーラインから左折して展望台に上るとまず目に付く看板

 

駐車場脇に自転車を駐車?

 

外見がこ綺麗な新しい山荘には名前が有った。

 

登山口の看板は倒れかかっていた。

 

日本海が薄く、雲を通して見えているが、その場に居ないとちょっと解り辛い。

 

山の麓が少しだけ、雲間から顔を出している。

 

ビジターセンターの端、晴れ渡っていると、丁度日本海が見渡せる所に人が居たが、見晴らしは悪かった。

 

雲間から顔を出した太陽。

 

右側(山形県側)から可成り高速に雲が流れてきており、あっと言う間に天気がクルクルと変わっていき、この後数分で雨が降る。