ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~
◆ストーリー◆
小説家の大谷は夜な夜な飲み屋に通い、金に困った挙句に小料理屋椿屋から5千円を盗み出す。妻の佐知は警察沙汰にしないよう店主に頼み、代わりにとそこで働きだす。盗んだお金は大谷の愛人が用立てるものの、懲りずに飲みに出歩く。
佐知はその美しさから椿屋で人気を得ていたが、大谷は一人の客との仲を疑いだす。大谷は嫉妬と精神的な弱さから愛人と逃亡し、心中を図る。
◆感想◆
浅野忠信がすごい。ダメっぷりが前面にでつつも、どうしてか恨めない大谷を見事に演じている。あくまでも主演は松たか子だと思うが、今回は寄り添う感じの役だったので浅野忠信がメインに思える。
自殺未遂に終わった大谷と秋子。佐知と秋子は警察署ですれ違うが、秋子の勝ち誇った顔ったら、もうこっちが腹が立つほどだった。
佐知は払えない弁護料のために、体を要求されるようわざと口に紅を引く。佐知も大谷も本当は一途な思いをもっているくせにうまく絡まないもどかしさ。二人は結局元鞘に戻るのだが、また同じことを繰り返すであろう。でもお互いにきることはできないのに傷つけあう、ラストは哀愁ある街並みを背景に悲しさが溢れていた。
★×7
追記:
改めて考えてみると、佐知が口紅をつけたのは覚悟を決めるためだったのかもしれない。