関与先でよくある滞納税金の支払いについて最近相談が多いので考察してみます。
消費税滞納が一番事案として相談が多く、また金額も張りますので
この件を考えてみましょう。
この件を考えてみましょう。
事情はそれぞれ違いますが、税務署に突然差押えなどを受けて、
初めて社長は事の重大性に気付き、慌てて相談に来ると言うケースが多いですね。
初めて社長は事の重大性に気付き、慌てて相談に来ると言うケースが多いですね。
会社の事業規模にも依りますが、目安となるのは滞納した本税と延滞税などを
合わせて、1000万円を超えると税務署から国税局に移される可能性が高くなります。
合わせて、1000万円を超えると税務署から国税局に移される可能性が高くなります。
税務署でも厳しく納税するように勧告を受けますし、
納付計画書の提出を求められます。
納付計画書の提出を求められます。
滞納税も14.6%と極めて高く、
担当者から「金融機関から借り入れて支払った方が安いですよ」などと言われます。
借りられないから資金繰りが苦しく支払わないのに、何を言っているのか!?と
怒りたくなりますよね。
担当者から「金融機関から借り入れて支払った方が安いですよ」などと言われます。
借りられないから資金繰りが苦しく支払わないのに、何を言っているのか!?と
怒りたくなりますよね。
また、「滞納税が安くなるには担保を提供してください」とか、
「社長様以外第三者様で、優良企業、公務員の方などお勤めの方に
連帯保証を頂けると延滞税が5%まで下がりますよ。」
などと勧められることがあります。
「社長様以外第三者様で、優良企業、公務員の方などお勤めの方に
連帯保証を頂けると延滞税が5%まで下がりますよ。」
などと勧められることがあります。
後で首が締まる可能性や、他人様にご迷惑をお掛けする事も有り得るので
あまりお勧めはしません。
あまりお勧めはしません。
なるべく延滞税がたまらない内に交渉しましょう。
税金を滞納するとけっこうキツイ処罰が待ち受けています。
この処罰とは、 「差押」 処分の事を言います。
一般的な債権者と違い、税務署は法的な手続きを踏まなくても強制執行が可能です。
「この会社はは悪質な奴だ、けしからん!!」などと思われてしまったら、
税務署の職権で 「差押」 ができます。
この処罰とは、 「差押」 処分の事を言います。
一般的な債権者と違い、税務署は法的な手続きを踏まなくても強制執行が可能です。
「この会社はは悪質な奴だ、けしからん!!」などと思われてしまったら、
税務署の職権で 「差押」 ができます。
そして差押の際に、真っ先に狙われるのが「売掛金」です。
しかも、一番大口の「売掛金」から順番に狙われていきます。
しかも、一番大口の「売掛金」から順番に狙われていきます。
預金や売掛金を差押えられると会社の存亡に係る場合がありますが、
差押えを解除してくれる事は正当な理由がない限りまずありません。
差押えを解除してくれる事は正当な理由がない限りまずありません。
それでも、差し押さえられた場合は、資金繰り表ぐらいは作成して、
差押えを解除して分割払いにしてくれないと会社が成り立たないことを
切々と訴えてみるところから、交渉を始めるしかありません。
資金繰り表は、一旦約束したなら間違いなく支払える金額にする事が重要です。
差押えを解除して分割払いにしてくれないと会社が成り立たないことを
切々と訴えてみるところから、交渉を始めるしかありません。
資金繰り表は、一旦約束したなら間違いなく支払える金額にする事が重要です。
税務署や国税局は、分割は一年以内しか認められないと強気の交渉をして来る
場合が殆どです。ですから基本的に年度越は受け付けません。
(なので年度末まで6か月しかなければ6か月分割となります)
場合が殆どです。ですから基本的に年度越は受け付けません。
(なので年度末まで6か月しかなければ6か月分割となります)
応じなければ次の売掛金も差押えると脅される事も良くあります。
ですから、交渉するにはこのあたりの対策をして臨まないと
交渉にならない場合があります。
ですから、交渉するにはこのあたりの対策をして臨まないと
交渉にならない場合があります。
税金の支払いは義務ですから、少なくとも本税は全額払うべきです。
全額支払うためには、事業が存続しなければ払えません。
経営者としては、役人も馬鹿じゃないんだからそれ位解るだろう・・・と考えますが
税務署や国税局は、この辺りを考慮してくれない担当者が多くいます。
担当者によっては、口汚く罵られたりするようです。
全額支払うためには、事業が存続しなければ払えません。
経営者としては、役人も馬鹿じゃないんだからそれ位解るだろう・・・と考えますが
税務署や国税局は、この辺りを考慮してくれない担当者が多くいます。
担当者によっては、口汚く罵られたりするようです。
例えば
「消費税はお客様から預かった税金ですよね。知ってますか?
預かったお金は納税するのが義務です。知ってますか?
預かった税金を経営が苦しいからと勝手に資金繰りに回して使うと泥棒です!!
知ってますか?」
などと、平気で言い、さらに追い打ちをかけるように
「税金を払えないような会社なら潰せば?!」
ここまで酷いことを言う担当者もいるようです。
「消費税はお客様から預かった税金ですよね。知ってますか?
預かったお金は納税するのが義務です。知ってますか?
預かった税金を経営が苦しいからと勝手に資金繰りに回して使うと泥棒です!!
知ってますか?」
などと、平気で言い、さらに追い打ちをかけるように
「税金を払えないような会社なら潰せば?!」
ここまで酷いことを言う担当者もいるようです。
当然の事を言われているのは理解できますが、ぶん殴ってやりたくなりますよね。
経営者がようやく納税の重要性に気付き、今後は滞納しないと本気で反省しても、
会社の存続を考慮して差押えを解いてくれることは中々ありません。
勿論、病気で入院で連絡が取れなかった等の正当な理由があれば別です。
会社の存続を考慮して差押えを解いてくれることは中々ありません。
勿論、病気で入院で連絡が取れなかった等の正当な理由があれば別です。
差押えが解かれず会社が倒産すれば、当然税金も回収できなくなりますし、
雇用も失われてしまいます。
何の責任もない従業員のお子様が大学進学を諦めて就職したとか、
高校進学が出来なかったお子様もいました。
雇用も失われてしまいます。
何の責任もない従業員のお子様が大学進学を諦めて就職したとか、
高校進学が出来なかったお子様もいました。
特に国税局は、見せしめ主義の担当者が多く、
従業員のお子様の将来までは考えてくれません。
ですから経営者の反省は必要ですが、
従業員やその家族を守ることも考えなければなりません。
従業員のお子様の将来までは考えてくれません。
ですから経営者の反省は必要ですが、
従業員やその家族を守ることも考えなければなりません。
そんな事にならないために、税金を滞納したらとりあえず税務署に出向いて、
事情を説明して、待ってもらう。というのが今までの王道でした。
(資金繰り表や、支払い計画書等を用意すると交渉がスムーズにいきます。)
事情を説明して、待ってもらう。というのが今までの王道でした。
(資金繰り表や、支払い計画書等を用意すると交渉がスムーズにいきます。)
しかし、ここ最近は事情が変わってしまいました。
今までは税務署に呼び出されていたものが、
最近は税務署員が出向いてくるようになりました。
最近は税務署員が出向いてくるようになりました。
会社の内部状況を視察し、書類提示(経理データ)を求められます。
勿論、分納計画書提出は言うまでもありません。
会社が嘘をついていないか?! 分納計画書通りに実行可能な会社か、
否かを見極めるためのようです。
それほど、税金を滞納している企業が多いのでしょう。
勿論、分納計画書提出は言うまでもありません。
会社が嘘をついていないか?! 分納計画書通りに実行可能な会社か、
否かを見極めるためのようです。
それほど、税金を滞納している企業が多いのでしょう。
また、しっかりと事情を説明しているにもかかわらず、
有無を言わず売掛金の差押をしてくる場合があるのです。
今までは、状況をきちんと説明したら待ってもらえましたよ。
有無を言わず売掛金の差押をしてくる場合があるのです。
今までは、状況をきちんと説明したら待ってもらえましたよ。
例えば、400万円の納税金を40万円の10回の分割払いで等という条件も
以前は呑んでくれていました。
あるいは、40万円用意できない時でも、納められるだけ納め
「足りない分は○○日に持ってきます」と説明すれば
ちゃんと待ってくれたのですが、
分納を認めてもらい、たった一度だけ約束の金額に届かず本来払うべきお金の
半額を差し出したにもかかわらず、売掛金の差押をくらうケースが出てきたのです。
以前は呑んでくれていました。
あるいは、40万円用意できない時でも、納められるだけ納め
「足りない分は○○日に持ってきます」と説明すれば
ちゃんと待ってくれたのですが、
分納を認めてもらい、たった一度だけ約束の金額に届かず本来払うべきお金の
半額を差し出したにもかかわらず、売掛金の差押をくらうケースが出てきたのです。
基本的に税務署は、たとえ長い時間をかけてでも、しっかり納めてくれる人に対しては、
とても前向きに協力してくれていましたので、これにはビックリしました。
とても前向きに協力してくれていましたので、これにはビックリしました。
事情を説明しても聞き入れてもらえず強制執行!!
資金繰りの苦しい時にこんな事されたら、一発でアウトです。
資金繰りの苦しい時にこんな事されたら、一発でアウトです。
確かに税金を納めないのは悪い事なのかもしれませんが、
今回のケースにしても半額は納めている訳ですから、
何もそこまでしなくてもいいではありませんか、お奉行様!! と思わざるを得ません。
今回のケースにしても半額は納めている訳ですから、
何もそこまでしなくてもいいではありませんか、お奉行様!! と思わざるを得ません。
もし、あなたが税務署へ行き、交渉しても聞き入れてもらえない場合は
泣き寝入りするしかないのでしょうか?
お上のやる事には逆らえないのでしょうか・・・
泣き寝入りするしかないのでしょうか?
お上のやる事には逆らえないのでしょうか・・・
大丈夫です、方法はあります!!
納税者支援調整官に事の経緯をすべて説明し、期間が長くなっても納めるという
意思を示せば、ちゃんと聞き入れてくれます。
そして納税者支援調整官があなたの管轄の税務署に連絡してくれ、
「あんまりキツイことするな!!」と通達してくれます。
とても心強いですよね。
意思を示せば、ちゃんと聞き入れてくれます。
そして納税者支援調整官があなたの管轄の税務署に連絡してくれ、
「あんまりキツイことするな!!」と通達してくれます。
とても心強いですよね。
もし、あなたが、遅れてでもちゃんと納めると訴えても聞き入れてもらえない時は、
納税者支援調整官に相談して下さい。
(国税庁のホームページに、
地域別の連絡先が記載してありますから参考にして下さい。 )
納税者支援調整官に相談して下さい。
(国税庁のホームページに、
地域別の連絡先が記載してありますから参考にして下さい。 )
例え長期の分割であっても、真面目に返済していれば必ず認めてくれる日が来ます。
それが、引いては税金の完納にも繋がるのです。
法律は人間が生きて行くためにあります。
それが、引いては税金の完納にも繋がるのです。
法律は人間が生きて行くためにあります。
本気で反省して、税金を完納する気持ちがあり、
誠心誠意お願いしても長期の分割を認めてくれないのであれば、
一時的に対立しても差押えを受けないように会社と従業員を守り、
真面目に返済を続けて行くしかありません。
誠心誠意お願いしても長期の分割を認めてくれないのであれば、
一時的に対立しても差押えを受けないように会社と従業員を守り、
真面目に返済を続けて行くしかありません。
どんな時でも諦めないで下さいね。