オリンパス側は高山修一社長が記者会見を開くなどして反論しているが、買収に関する見通しの甘さなども明るみに出始めている。
オリンパスが国内で買収した3社の2008年度の売上高は、資源リサイクル会社「アルティス」が6億円、調理容器製造販売会社の「NEWS CHEF」が27億円、健康食品・化粧品販売会社「ヒューマラボ」が21億円で、計54億円。
これに対し、3社の買収額は計734億円だった。
オリンパスは12年度に3社の売上高が約16倍の約891億円に成長するという前提で買収したという。しかし、11年度の見込みは計約65億円で、高山社長は「見通しが甘かった」と認めた。一方で、第三者機関が算定した事業価値の範囲内だとの反論もしている。
英医療機器メーカー「ジャイラス」の買収でFAの「Axes」などに支払った計6億8700万ドルの報酬については、Axesに与えたジャ社の優先株を買い戻すことになった際、将来的に株式の価値が上がるとみて簿価の約3・5倍で買ったことが要因と釈明した。高山社長らは「不当に高額とは考えていない」と説明している。
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