長良川は、岐阜県郡上の大日ヶ岳に源を発し、下流部で揖斐川と合流して伊勢湾に注ぐ。静岡県の柿田川、高知県の四万十川と並んで日本三大清流といわれている。長良川河口堰を除いて、本流にダムのない川である。
 金華山の麓、岐阜公園に近い川原町に鵜飼の屋形船乗り場がある。先日、大学卒業50年 (古い!!) を記念するクラス会があり、旧友とともに鵜飼見物を楽しんだ。乗船前に、鵜匠による説明を聞き、船内で食事をしながら観賞する。真っ暗な川面に、篝火だけを頼りに鵜匠や鵜の動きを見る。幻想的な眺めである。

鵜飼マップ

 鵜飼は、古代では有効な漁法のひとつで、稲作とともに大陸から伝わったという説がある。長良川の鵜飼は1300年もの歴史があり、時の権力者に保護されてきた。織田信長は 「鵜匠」 という地位を与え、徳川家康はたびたびこの地を訪れて鵜飼を見物したという。
 長良川の鵜飼は、日本で唯一の皇室御用達である。鵜匠は 「宮内庁式部職鵜匠」 に位置づけられ、鵜飼用具一式122点は、国の重要有形民俗文化財に指定されている。長良川堤防の脇に鵜匠の家があり、「鵜小屋」 と看板に書かれた建物があった。

鵜飼G