わたしは医療従事者です。


とはいえ、小さなクリニックで非常勤で働いているという

新型コロナ患者さんに日々命がけで向き合う医療従事者の方々に比べたら

医療従事者と名乗るのもおこがましいくらいのものではあるのですが。。。


先週、そんなわたしの心を乱すちょっとした事件がありました。


医療従事者先行の新型コロナウイルスワクチン接種を

以前から、自分が該当するのであれば受けたいと考えていたのですが

そのためには、どのように手続きを進めればよいのか分からず、調べもせず

なんとなく勤め先のクリニックから連絡があるものだと思って待っていました。


しかし、連絡は一向に来る気配なく

そんな時、他県で同じく同職種として病院で働く複数の友人から

接種完了したとの知らせを受けたのが先週半ばのことでした。


そこで、

勤務先クリニックの代表に

医療従事者先行の新型コロナウイルスワクチン接種について行政からの連絡はきているのか、

を尋ねたところ

返信は

「新型コロナウイルス自体、マスコミが作り上げたものであり、安全性の分からないワクチンは当クリニックの職員全員にさせる気はないので、

賢明な人は接種をしないでしょうが

どうしても接種したいのであれば自己責任で

該当部署に自ら問い合わせるように。」

との返事をいただきました。


この返信に関して、わたし個人としてはいろいろ思うところありますが、今はどうでもいいと思っています。


ただ

わたしの解決したい問題は

「クリニックの代表のサインや許可なく個人として

先行ワクチン接種を受ける方法があるのか?」

ということのみでした。


行動しなければ。


まず

コロナワクチン接種有無に関する嫌がらせなどの職場トラブルの問い合わせ先、

として厚生労働省のホームページに載っていた

「県の労働相談窓口」へ。

こちらは管轄外とのことで、市役所へ向かうことを勧められました。


帰り際、

いくつかのプリントされた資料を渡して下さり

「今回のあなたの行動で、その後に嫌な思いをすることがあったら、また来てください。参考資料渡します。」

と言ってくださいました。



次に、「市役所」の総合受付へ。

担当部署、と思われるところへ案内されました。

(新型コロナに関する部署のことは、総合窓口の方もあまり詳しく分からない、とのことでした。現在進行系で、想定外に起きていることです。

行政の方々もきっと対応に混乱しているのでしょう。なんだか申し訳なく感じました。)


案内された部署で、簡単に事情を伝えると

「こちらではなく違う部署へ行ってください。」とのことで言われたとおり、次の部署へ向かいました。


案内された階は、なんだか物々しい雰囲気でした。

〈災害対策本部〉、などと書かれた部屋を見て

部外者のわたしが足を踏み入れていいのか?と

緊張しつつ、奥へ進むと、普段は大きな会議室であろう部屋に

新型コロナウイルスワクチン接種対策室

の紙が貼ってありました。


入り口の職員の方に、改めて事情を説明すると


「よく、分かりました。ただ、医療従事者先行の新型コロナウイルスワクチン接種の管轄は、市ではなく県です。」

と言われてしまいました。

「では、県庁に行ってみます。」

と言ったわたしに

対応して下さった職員の方が

県の対応窓口電話番号と、ホームページのコピーを渡してくださり

「お力になれず申し訳ありません。」

と、言って下さいました。


ありがたくて涙が出そうでした。



その紙を持って、市役所ロビーに下りてすぐ

人気の少ない場所にあるベンチを探して

教えていただいた番号に電話をかけてみました。


覚悟はしていましたが

やはり、なかなか繋がりません。

きっと、問い合わせの電話はたくさんあるのだろうから。。。

としばらくかけ直しを続けていると

幸運なことに繋がり、担当部署の方とお話することができました。



結論として


勤め先のクリニックの代表の許可はなくとも、医療従事者先行ワクチン接種に申し込むことができました。


もちろん、ワクチンの確保ができると確約していただいた訳ではないし

接種の予定も、現状未定ではあるのですが


申し込むことができた

という事実が今回のわたしにとって重要なことでした。



県の担当の方はとても落ち着いた感じでわたしの要領を得ない話を一生懸命聞いてくださったあとに、

「そのような事態が起こっていましたか…」

と呟いたあと

どのように申し込めばいいのかを的確に教えて下さいました。




今回、このような大変な状況の中

お世話になった行政の方々に心から感謝をお伝えしたいと思います。

ありがとうございました。

お手数をおかけし申し訳ありませんでした。



また

新型コロナウイルス対策や治療に当たられている方々にも、感謝を忘れず

感染しない、させない努力を心がけ過ごしていこうと改めて思った一日でした。